改めて言うまでもありませんが、
沖縄では…
自然や祖先に対する感謝や畏敬の念が強く…
今でも人々の日常生活の中では…
昔からの言い伝えや行事、お祭り事が数多くあります。
本土では、
平成生まれの人達にとっては見た事も聞いた事も無いような風習や行事が…
沖縄では当然のように…
老若男女の区別も無く…
大切に守られ、信じられているケースが多々あります。
シーサーや石敢當、拝所、節気毎の諸行事、祭りの多さなど簡単に説明し切れない程ですが、
卑近な例としては、
家の中のあちこちに祀られている神様の多さです。
敷地の神様に、
屋敷の四方を守護する神様、
大黒柱の神様…
玄関に、床の間、トイレなど…
そして、台所の神様です。
台所の神様~
沖縄では「ヒヌカン」(火の神)と称ばれており、
現代の新築住居でも必ず設えられる程、
生活に密着した神様として信仰されているのですが…
本土でも、小生が子供時代だった昭和30~40年代では、
「オクドサン」と称ばれていた神様です。
当時は、おばあさんから、
「"オクドサン"の前で雑言や唾を吐いたりしたらひっくり返るゾ!」
と脅かされていたのを思い出します。
(神様の前で唾なんか吐く訳ないのに可笑しい事言うなぁ…)
余り深く考えてなかったのですが、
「火の神」は「竈」の神様ですから、
汚れや穢れを嫌う「不浄」の神様だからなんですね。
ですから、
この神様の「神棚」は毎日清められて、
お米や水(お神酒代わり)、榊などが絶やさずお供えされていたものです。

そんな風習が、
沖縄では今でも続いている訳です。
どんなに新築で綺麗なキッチンであっても探してみて下さい。
必ずあります。
コンロが置かれてある台所の中心部の壁面の上の辺り…
ちょっとした窪みに、
白磁の香炉に、花瓶、茶碗、小皿…
お札が貼られていたりもします。
因みに、
他人の家では勝手に拝まないようにして下さいね~