大阪・新歌舞伎座で、
念願のあの「テンペスト」の舞台を観てきました。
大阪舞台の公演中に大震災が発生して、
まだ1週間しか経っておらず世情未だ穏やかならず…
しかも、16年前の大震災を経験した関西地区ですから、
街全体の自粛モードを覚悟していたのですが、
案外メリハリを利かせていると云うか…
シビアに考えていながらも(大阪人の行動力が凄いのを知る機会を得ましたが、そのお話は後日…)、
過剰にならずニュートラルであることに、
ちょっとしたしたたかさを感じました。
客席は満席、
結構お年寄りとか、和服姿のご麗人もいたり…
私が座った席隣では、後座席のご婦人から、
「ちょっと前が見えへんよになるから
前屈みになるの止してもらえまへん !」
(ひえ~)
大阪のご婦人は強烈です。
指摘された隣席の女性は、身じろぎもできずに鑑賞してました。
さて、本題の舞台の感想ですが、
池上永一ワールドの中でも大作であるこの作品を、
たった3時間の舞台に凝縮させようと云うんですから、
真美那や女官大勢頭部…
城間親雲や多嘉良…
愛すべき名脇役達が悉く省略されたのは仕方のない事なんでしょうけど~
それが結果的にメッセージ性を一つに集約することになって、
当時の「琉球」が持っていた、
様々な可能性や価値観などが
あまり観客に伝わらなかったのではないかと…
そんな気がするのですが、
如何でしょうか?

でも、この舞台の3時間は、
十分楽しませて貰いました。
瞬く間の3時間でした。
あと、少しだけ震災義援金を寄付させて戴きました。
この大阪公演は今日が千秋楽です。
仲間由紀恵さん達自身にとって、
大変インパクトのある舞台になったのではないでしょうか。