糸満ロータリー手前の「白銀堂」にお参りして、

そのまま港の方へ西進した辺りが「西村」の待機所になっています。
糸満ハーレーは、各地の「ハーリー」にとっての発祥ですから、
一番歴史があって、その進行手続きは結構複雑そうです。
「糸満のハーレーは、御願で始まり、御願で終わる行事」と言われる所以です。
で、この競漕では、古い時代の集落である、西村、中村、新島の3つのムラが対抗戦を繰り広げることになっています。
私が遭遇したムラは、紺のマンサージ(長鉢巻)に紺のウッチャキ(陣羽織)の「西村」でした。
夫々のムラにはハーレー船(サバニ)を何艘も所有していますが、
旗船だと思われる一際船体の文様が鮮やかな船には、
とても古い優勝旗だと思われる布切れ(まさにそんな感じです)が丁寧に結わえられていました。
それには「爬龍船」の文字が微かに判読でき、ウェーク(櫂)を交差させたロゴが施されています。
陽に焼け、風に千切れ、潮に洗われボロボロになった代物ですが~
歴代に渡り大切に扱われた神聖なものだと云うことが伺えます。
(西村はかつては強豪チームだったようですが、今回はブッチギリの最下位でした!)

西村の待機所は「大殿内腹門中」の集会所の向かいにあります。
各門中には夫々の集会所を持っているようですが、流石に沖縄南部では「一族パワー」は凄いです(「門中」のことはいずれまたの機会に…)。
「紺・紺」の出で立ちの若者達がタムロしていますが、
意外にも、「那覇大綱曳」の時にあちこちで見かけた「天ぷらムシャムシャ」は一切見られませんでした。
そりゃそうですね~
これから大変な重労働をすると云うのに、胃に凭れるようなものを食べるのはナンセンスですよね。
これこそ正当な姿だと、私の偏見を改めました。
(「綱曳」は大した労働ではないと云うことなんでしょうか?)