「熊野物語」 | なんてことない愛しい日々よ

なんてことない愛しい日々よ

なによりも大事なのは日常

どもです。


いつも職場近くの図書館で

帰りに予約の本を受け取るだけなので

地元の図書館は配置やら読書スペースやら

全然わからんちんなのです。


久々に自転車に乗って

買い物ついでに寄ってみました。

すると、返却棚にポツネンとこの本が

あったんですよ。


館内をウロウロして一つだけ

空いてる窓際の席へ着席


ちょうど

アメトモはんが熊野旅を綴っており、

その記事に感服した折でした。

どれどれ…また彼女とシンクロしたかな



 



浮島の森で巨大な蛇に乗り移られた少女、土車を引いて湯の峰を目指す遊女、成長しても髪が生えない美貌の海女……熊野の昔話をベースに異世界の神秘が織りなす17の不思議な物語。 Google Books



17の不思議な物語り

友だちが訪れた場所、かぐつちさん、徐福さんのこと、神倉神社のお燈まつり、花の窟神社のお綱引きまで怪しく絡めて描いてある。


身体から抜け出して野山の植物について語ったのはきっと南方熊楠モデルに違いないし、大好きな役行者さんも青年の姿で"小角"とひと言だけ言葉を残した。



家族制度や道徳もないような時代の昔話。熊野の奥深い山々には神とも魔物とも見分けのつかない者たちがたくさんいたことを匂わせる。



そして、度々現れる赤い肌とウェーブの掛かった長い赤毛で鼻が高く碧眼の異国人。

私も一度は熊野詣でをしたけれど、異国風味は全く感じられなかったので、ちょっとびっくり。熊野はそんなにも異国の人々が流れ着くところだったのかと認識を新たにしました。ちと知識が無いので実のところはわからんが。



玉置山から鬼伝説の多い吉野へと続く紺碧の深い山々。ひょっとしたら赤鬼と思われていたのは・・・



旅から戻った鬼好きの友は

どのように読むのか楽しみです。