物件48 埼玉県 秩父鉱山 | ボヤジャントの呟き。

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過去に行った廃墟探索、今後行う廃墟探索を振り返りつつ、政治経済の話題、時事問題、雑談や長年の趣味であるバイクやギターなどについて雑談して行くのです。

2005年 6月19日


コメント・ロバート調査団の活動が活発になってきている。
少し前に泊りがけで神岡鉱山に行ったばかりだと言うのに、今回はそこからさほど時間を空けずにその筋の人たちの間では非常に有名な秩父鉱山へ探索をしに行こうという話が持ち上がった。
季節は梅雨真っ只中、訪問当日の直前まで天気がどうなるか全く予断を許さない状況だったが、
現地に到着したときはなんとか薄曇でもってくれそうであった。
先日の神岡での2日目が悲惨な天気だっただけに雨具の用意はしておいたが、撮影するときにはかなりの支障をきたすし、
なるべくなら使いたくなかったのでこれはついていると言えた。
朝の6時にkerberos氏が迎えに現れ、立ち話をするまもなく出発。
相当に眠い、実は前日に茨城県北部の町にある「関東圏最大級の廃工場」へ下見をしに行き、
帰ってきたのが深夜だったために2人ともかなり睡眠不足だったのだ。
本日の秩父鉱山探索の予定はかなり前からあったにもかかわらず、
ふとした自分の思いつきで昼過ぎからそこへ言ってみようと自分が言い出し、
たまたま休日だったkerberos氏を引っ張り出してつき合わせてしまった。
行き先が埼玉県とは言え、ちょっとやそっとで行ける場所ではない、そんな自分は車に乗ってしばらくたったあたりで
「眠くなってきたら、起こして頂戴よ、したら運転代わるから」などと抜かして、寝てしまった。いやぁ・・・助手席マジックってやつですね。

その後、花園ICから降りて国道をしばらく走ること1時間少々で秩父の町に入った。
夏は暑く、冬は猛烈に冷え込む典型的な盆地の町だけあって、車で通過しているだけなのに車窓から入ってくる風は熱風そのものだった。
その熱気から逃れるように、町を脱出し山の中へ入ってゆく。
kerberos氏の車にはカーナビという文明の利器がついているので、あらかじめ出発前に目的地を登録しておき、その後は案内されるがままに移動すればよいだけなので、こちらとしては非常にラクチンではある。
だが、前回の探索時には全幅の信頼を寄せていたカーナビが暴走し、ルートをミス。
結局200キロ近い回り道をするという事件があった直後の探索だけに、多少の不安がない訳ではなかった。
でもっていやな予感というのは得てして的中するものである。
しばらくは順調な移動だったので、またまた自分は別世界に出かけてしまっていたのだが、ひざをポンポンと叩かれ起こされ言われた言葉はこれだった。

「おいちゃん、道が無いよ」

すわ!!!またもカーナビの暴走か?
と思ったのだが今回はどうも違うようだった。実際に案内どおりに移動しそれにK氏は忠実にハンドルをさばいて来たはずである。
しかしナビモニターと実際の周りの風景とを比べると明らかに違っているのが分かった。
ウロウロと走っているうちにその原因は判明した。
ひとつは巨大ダム工事の関係で道路が大きく作り直されたという事、もうひとつはナビのデータがそれに対応していない少々古めのものだったという事だ。
都心や市街地、観光地などの需要が多い場所での道路変更なら、ユーザーからのフィードバックが頻繁にあるだろうから、
更新もまめに行われるのだろう。しかし秩父のこんな山奥の道路が作り直されたからといっても、
そうそうは地図メーカーにとって重要な情報では無いのかも知れない。(まぁナビをもっていない自分の勝手な解釈だが)
どうにかこうにか秩父の山中を徘徊しながらも目的地へのルートを自力で発見、モニターの中では森林の中を突き進むK氏の車が映し出されているが実際はダム工事で新しいバイパスが完成し、ナビの中で案内されている道路は現在はダム工事関係車両のみの専用道路となり、進入すら出来ないようになっていた。
まだまだ横道にそれているが、実はこの先にある2本の関東有数のロングダートへは、オフ車(バイク)で何度ととなく通ってきていたので、勝手知ったる場所であった。
だから自分自身が一番分かっていなければならなかったのだが、その後しばらく足が遠のいていて、今回の訪問は数年ぶりの秩父だった。
巨大ダムを建設しているのは知っていたが、今回あまりの道路の変貌振りに言葉を失うものがあった。
関東山地のなかでもかなり急峻な山が集中しているこのエリア、バイパスが通るまでは本当に厳しい山道しかなかった、だがダムひとつでこんなにも変わるものかとつくづく公共工事の影響力の大きさを感じずにはいられなかった。
さて、そうこう思い出にひたっているうちに、目的の鉱山への入り口に到着した。
今回の秩父鉱山は半分が現役稼動しているので、扱いとしては足尾銅山と同じ感じだと思われるので、今日が日曜日とはいっても休日出勤の職員の出入りがあるかもしれない。
もし遭遇した場合の対処の仕方を2人で確認した後、車を邪魔にならない場所に停め、いよいよ探索開始だ。
しかし・・・・蒸し暑い・・・。山奥まできたというのにむせるような湿気とまとわりつくような風にはほとほと参ってしまった。

今回のスライドショーは画像数が200を越えています。心してご覧下さい。