このブログでおなじみの、メストリことGui Tavares氏 の日本公演の詳細をお知らせします♪

この来日公演では、私もバッキングボーカルとして参加しますので、ぜひ見にいらしてくださいね♪


11月16日(木)午後6時半開演

会場:原宿・Blue Jay Way (東京都渋谷区)

前売り券はチケットぴあで発売されています。

http://ap0.pia.co.jp/pia/et/onsale/ons_perform_list_et.jsp?ons_search_mode=ON&ONS_COL_SHEET_NO=160395&P_CODE=243171


彼のCDの日本国内版はRip Curl Recordingsより発売中です。

http://www.inpartmaint.com/ripcurl/catalog_0060-0080.html

CDのタイトルが「Amigos & Friends」 というだけあって、アジムスのジョゼ・ホベルト・ベルトラミ、トニーニョ・オルタ、ホベルト・メネスカルなどが参加しています。
同CDはタワーレコード、HMVなどでも入手可能ですので、ぜひ一度聞いてみてください。


で、まだ言っていませんでしたが、私の製作中のアルバムですが、ブラジル音楽に良くありがちな(?)私とメストリの共同名義で製作しています。「Gui e Yukiko」???

このなかの1曲にも、トニーニョ・オルタが参加しています。

きっと本人は参加しているという意識もないくらいだと思うのですが・・・・。


このアルバムは、私の今までやってきた音楽と、メストリの音楽センスがなかなか面白い形で融合したなと思える出来に仕上がっています。自分の音楽なのに毎日聞いても全然飽きない!

まだ今は仮ミックスの段階なので、人様に聞かせられるものにはなっていませんが、お互いにアイディアを出し合うところから始まって、2人の今までやってきた音楽をどういう形でミックスさせようかとか、ものすごい細かいところまで一緒に作り上げてきたもので、久々に「音楽を作り上げた」という充実感で今はいっぱいです。


褒めついでに書くと、メストリの曲はいつも「たった今できたから聞いて」と言われてその場で聞かせてもらうたびに、本当に涙が出るくらい美しいのです。これはお世辞でもなんでもありません。私は何度その「デモ」を聞いて涙をこぼしたことか・・・。

なぜ涙が出るかというと、コードの美しさの上に、完璧なメロディ。彼の場合はほとんどがコードとメロディが一緒に作られるので、まったく無理をして作った感じがない、曲の完成度の高さに(+彼のギターに)涙が出るのかも。

単純に私の好みの曲を作ると言うだけなのかもしれませんが・・・・。


「さっき作った曲なんだけど聞いて」

と言われて、彼がギターを弾きながら歌う横で、その曲を世界で最初に聞く私はなんて幸せなんだと思います。そして、たくさんの素晴らしいブラジリアン・ミュージシャンの中で音楽製作が出来たことを、私は本当に感謝してます。

お互いに地球の正反対のところで生まれ育ち、年代も全然違うのに、ある日突然ロンドンで出会ったことで、一緒に音楽製作をすることが出来たという、たくさんの偶然が重なって生まれたこのアルバム。人の「縁」の不思議さを感じますよ、ええ。


というわけで、この素晴らしいコンポーザーであるGui Tavares氏の日本公演、ぜひ見にいらしてくださいね。


私自身の音楽のことと平行していろいろと多忙なのですが、今日はクワイアのことを書きたいと思います。


うちのブラジリアン・クワイア は12月にソロのコンサートを行うことになっています。

そんなわけで私もメストリも忙しいのですが、先日のクワイアのリハーサルでは「Garota de Ipanema」役のワタクシがブラジル人舞台監督さん から特別指導を受けました。

この舞台監督さん、日本語が話せます。

指導の前に日本語で

「それじゃ、ユキコさん、はじめましょうか」

といわれたので

「よろしくお願いします」

と言いました。

彼は東京の両国に住んでいたことがあり、狂言、歌舞伎、能などを学んだそうで、日本や日本人のことも良く知っていました。


特別指導は、まずイパネマの歌詞を理解し、それを表現しながら歌いなさい、と最初に指示されました。

なので、私は歌詞のとおり

「Olha que coisa mais linda,

mais cheia de graça

É ela a menina que vem e que passa

Num doce balanço,

caminho do mar」

と歌いながら、ステキな女性を探すしぐさをしました。

ところがそこまで歌ったときに舞台監督さんからダメだしが。

「イヤイヤ、女性を探すんじゃないんだ。だって君がイパネマの娘なんだから」

と言われました・・・・

たしかに。

いやあ、前に何かの本で見たけど、イパネマの娘のモデルとなった女性はすごーい美しかった・・・。私はあんな美貌の持ち主じゃないし、金髪でも、ブラジル人でもないし、どうしよう。うーん、困った。

舞台監督さんは

「出来る?それとも、今はやめて次のリハーサルでチャレンジする?」

と聞いてきたので

「・・・やります!」

と言ってもう一回トライした。

今度は「私はイパネマの娘。とっても美人で長い髪が自慢なのよ」と自分に言い聞かせて、歌いながら髪をなびかせたり、クワイアの男性メンバーの視線を集めるように、投げキスをしたり、サンバのステップで歩いてみたりした。

(たぶん、私の後ろでギターを弾くメストリ は大うけだったに違いない・・・・汗)

今度は途中でダメ出しもなく、最後まで歌いきることが出来た。

「そうそう、初めてにしては良いじゃない。これから毎日、君は自分の家の鏡の前で、イパネマの娘になりきる練習をするんだ」

「はー?!」

「次のリハ、楽しみにしているから」

と舞台監督さんが言った。


うーん。

家で1人でお尻を振りながら歩いたり、

投げキスの練習をしてたり、

セクシーな目線の練習をするのか・・・・って変じゃないか?!


帰りに舞台監督さんとは同じ方向だったので、一緒の地下鉄に乗って帰りました。

その時に

「君はシンガーなんだから表現力も必要だよね。もっとImprovisationのトレーニングをしたら、君はすごく良くなる。やってみようよ。」

と言われた。

だから

「あなたも知るとおり、私は日本人でシャイなのよ」

と言ったら、地下鉄車内中に響き渡るほどの大声(さすがは舞台出身者)で大笑いされた。ひとしきり笑ったところで

「確かに君はブラジル人の中にいるとシャイに思えるけど、僕の知るかぎり、日本人の中では全然シャイじゃないよ~!!!(爆笑)」

・・・あっそう。



ボーカルのレコーディングが終わりました。

私とメストリ 、ブラジル人プロデューサー兼ディレクターは、実に夕方6時からスタートして家に戻ったのが、なんと朝の6時・・・。

でも不思議と疲れたという気がしなかった。やり遂げた充実感で一杯でした。


1曲パンデイロの入ったサンバな曲があるのですが、実はこれが私の鬼門でして(苦笑)メストリのこの曲への入れ込みようがものすごいので、ずーーーーーっと前から発音とか歌い方とか色々と注文が来ていて、実はレコーディングが心配だったのです。

メストリが

「スタジオの外のコンビニに行くけど何か買ってきて欲しいものある?」

というので

「チョコレート♪」

と買い物を頼み、メストリのいない間にレコーディングエンジニアさんに頼んで、この曲を練習することにしました。

何回か練習していたら、すごい勢いでメストリがやってきました。

コントロールルームの中から

「今何やっているの?!」

とトークバック。

「えー、もう帰って来たの?!ちょっと練習してただけだよ!」

というと、メストリがレコーディングエンジニアさんに

「今のレコーディングしてた?」

と確認。エンジニアさんは試し録りのつもりでレコーディングをしてたようだ。

「信じられない、ユキコ、よくやった。今のはものすごい良い。インクレディブル!」

と言われた。

メストリがいなかったので、プレッシャーを感じずに歌えたのが良かったのか。

ブラジル人プロデューサーさんも

「信じられないくらい良いテイク。発音もホントのカリオカみたい」

と、べた褒めだったので、この練習のつもりで歌ったボーカルが、結局OKテイクとなったのでした。


歌詞の発音は、結構直されました。

ポル語のできる方、下記を発音してみてください。

「O Luar」

「Alem」

「Verao」

カタカナで書けるような発音ではないことはきっとおわかりでしょうが、何回歌っても

「だめ、もう一回」

「それじゃアラブ人の女性の名前にしか聞こえない」

「全然ちがう」

とやり直し、やり直し、やり直し・・・・(涙)

レコーディングエンジニアさんは

「Guiって結構怖いね(笑)」

と苦笑い。

でも、完璧に出来たあとは

「これで、もう君のどの歌をブラジル人が聞いても完璧なポルトガル語に聞こえるよ。よくやった。」

と言ってくれた。

メストリが歌う番になってボーカルブースに入ったので

「VeraoとAlem、発音気をつけてね(苦笑)、ヴェラン、アレンって言っちゃだめだよ、わかった?!」

とトークバックで仕返し(?)をしてみた。


それから、ブラジル人に囲まれてのレコーディングというものは初めてだったのですが、日本では絶対OKにならないテイクが、彼らにはOKだったりするのが意外な感じがしました。

例えば、声がちょっとかすれ気味になってしまった部分が、彼らには「Saudade」な感じがして良かったりとか、わざとそういう歌い方を要求されることもある。


あと、ものすごい歌詞の内容を重視するんだな、という印象を持ちました。

とにかく曲の内容を理解して、こういうイメージだというのを持ちながら歌い方を決めたりする。

私が日本語で歌って、メストリがポルトガル語で歌う曲があるのですが、レコーディングの前に、歌詞の内容を2人で同じように理解してイメージを作ってからレコーディングに入った。

ブラジルと東京で遠距離恋愛をしている、ブラジル人と日本人のカップル。

ブラジル人の彼氏のほうは、日本人の彼女の幻を、ブラジルの夜空の中に見ている。

そういうイメージだったので、いまだにこの曲には仮タイトルの「Toquio(東京)」のままになっている。



というわけで、まだ多くの作業が残っているとは言え、レコーディングが終わりました。

ブラジル人たちと一緒にレコーディングしてみて、私はものすごくシンガーとしての自分が一回り成長したような感じがしています。

だから、レコーディングが終わったあと

「お願いだから、もっと私が歌う曲を作ってね♪」

とメストリにお願いしてみた。

「君も知っているとおり、もうすでにたくさん作ってあるじゃない。」

「違うの、ちゃんと私のキーで作って欲しいの。」

と言うと

「もちろんいいよ」

と言ってくれた。

曲を作る人はとりあえず何も考えないで作って、あとで歌わせるシンガーのキーに合わせるから、コードが変わっちゃうでしょう。私はメストリが作った曲は、どれも原曲のままのコードがすごく好きなので、最初から私が歌うことを想定して作って欲しいと思ったのです。

このような生意気な注文も、ちょっと自信がついたから言えたのかもしれません。

ブラジル音楽が作られる現場にいられたことは、私にとって良い経験だったと思いました。


メストリことGui Tavares氏の日本公演の詳細をお知らせします♪


11月16日(木)午後6時半開演

会場:原宿・Blue Jay Way (東京都渋谷区)

前売り券はチケットぴあで発売されています。

http://ap0.pia.co.jp/pia/et/onsale/ons_perform_list_et.jsp?ons_search_mode=ON&ONS_COL_SHEET_NO=160395&P_CODE=243171


前からお知らせしており通り、私もバッキングボーカルとして参加しますので、ぜひ見にいらしてくださいね♪



最近、Joyceのアルバムを車で聞いています。

その中に「Saudade da Bahia」が入ってて、とっても気に入ってます。

今日、この歌を歌ってたら、ふと思ったのです。

「・・・って、私、バイーアも行ったことないし、全然サウダージを感じないのに、何で私がSaudade da Bahia~♪って歌っているんだろうね?これからはこう歌詞を変えて歌おう♪Saudade da Toquio~♪」

と、歌い終わったあとにメストリ に言ったら、今まで私が言ったジョークの中で一番受けたというくらい大爆笑してくれました。

めでたし、めでたし。


そのメストリは最近Nana Caymmiのモノマネに凝っている。

すごく似てる。

お聞かせできないのが残念。

レコーディング前の仮歌も、Nana Caymmiのモノマネで歌っているし。

これは私が「速攻で削除して!(激怒)」と言ってボツになりましたが、本人は相当気にっていたらしい。


今日、ロンドンの某レストランでメストリのお仕事についていったら、そこで出会ったスパニッシュギタリストの男性が

「僕は渡辺貞夫を心から尊敬しているんだ。彼のCDはたくさん持っているけど、武道館ライブのが最高だ」

とマニアックな発言をしてきた。

「ボサノバを日本へ紹介したのが渡辺貞夫」

ということも彼は知っていた。

そしてどうして渡辺貞夫がボサノバを好きになったのかというと、実は彼はブラジル人のボサノバ女性シンガーに恋をしていたからじゃないか、という話になって大いに盛り上がった。

(このあたりはきっとえんたつさん がよくご存知なのかも。)


恋が生み出す音楽の力、ですか。

うーん。


私もある日、突然、恋に落ちましたよ。

もうメロメロですよ。

ええ。


そう、忘れもしない、ある夏の日の夜に、私は突然、恋に落ちたのです。

もう、その相手の名前を聞くだけでドキドキします。

毎日、毎日、恋のお相手のことばかりを考えています。

「ああ、私は本気で好きになってしまったのだわ・・・」と思ってます。

これは、おそらく一生かなうことの無い恋でしょう。

相手は私の気持ちなど知る由も無い。

完全に一方通行の、私の片思いです。

それでも、私はずーーっとそばにいたいと思っているのです。


さて、その相手は誰でしょう?


それは「ブラジル音楽」です。

なんでこんなにハマったんだろう?

でも確実に、その気持ちは恋愛とよく似ている。


だから、私は思うのです。

もし渡辺貞夫にロマンスがあったんだとしたら、きっとボサノバに恋をしたんだよ。

うん。