11/25(土)。
全日本選手権の観戦に尼崎に行ってきました。
まだ早い時間でもけっこう観客が多いぞ。
友人と2人で指定席に座ったんですが、前過ぎて名札が邪魔で選手が見えん。
ストリップじゃあるまいし、前ならいいってものじゃないですね。
さて本日は、私が見た範囲内でナイスショットをいくつかご紹介したいと思います。
【西嶋P】
この局面はトラブルの解消が見どころです。
トラブルに当てればいいというものではなくて、上図のように手球が下に落ちてきたら、たぶん失敗でしょうね。
うまく手前から当てて、この後は難なく取り切りました。
この試合の相手はベトナムの選手でしたが、相手が乗ってきたと思ったらうんざりするようなセーフティーをするなど終始主導権を離さず、相手を手玉に取ったような勝ちっぷり。
私は彼のビリヤードが好きで、江戸在住のころは彼の試合を追っかけていましたが、
「今までで今が一番強いんじゃない?」
と言うと笑っていました。
大病を乗り越えてここまで復活するとは大した男です。
【イグナシオ】
この局面で次の4番がトラブルになっています。
イグナシオは3番から引いて、先に9番に当てました。
これが芸の細かいところで、もし先に4番に当てていたらたぶんいい球にはならなかったと思います。
今回フィリピンからはオルコロやヨハン・シュア等の強豪が来ていましたが、その中ではイグナシオが調子良さそうでした。
私は彼を優勝候補の一人に挙げていましたが、予想はなかなか当たらないものです。
【吉岡P】
吉岡Pの最終ラックをご覧ください。
相手は韓国NO.1のクォン選手。
落ち着いてとてもいい感じですねえ。
決断も早いし。
これが彼のリズムなんでしょうね。
海外の試合に多く遠征した効果が着実に出ているように思います。次戦のイモネン戦は大接戦の末に敗れましたが、もっともっと成長すると確信しております。
なお、この日応援団が一番多かったのは彼でしょう。
【井上直美】
この日一番感動したのが井上直美元プロのスーパーショットです。
女子なので、種目はナインボールになります。
問題の局面で7番から8番に出したいのですが、7番がほんのわずかに逆フリになっとる。
最初彼女は押して回す構えをしました。
たぶんこんな事を考えたのでしょうが、力持ちの彼女でも流石にこれを届かせるのはしんどい。
長考の後、キューを立てました。
「ま、まさか・・・」
立てキューで思い切り左を撞いて見事に8番に出しました。
スーパーショットです。
えーと・・・この球わかりますか?
動画を撮ったつもりだったのが、後で見たら何も映っていなかった。
一世一代の大失敗です。
仕方ないので私のyoutubeの在庫の中から同じような球を探してみます。
強いて選ぶとすればこれですかねえ。
それともこれ。
どっちにしても、女子選手が試合でこれをやるのを初めて見ました。
この球は見越しが大きくて、男子選手でも試合で一発でキメるのはけっこうむずかしい。
彼女は現役プロ時代から男らしい球を撞いていましたが、プロを辞め数年ぶりに復帰してからはまるっきり男の球だ。
この試合は惜しくもヒルヒル負けでしたが、終盤鬼の形相で撞く彼女に私は野武士の姿を想像したのでした。
見どころの多いナイスゲームで、これからも魅力溢れる球を見せてほしいと思います。
さて今年も残り少なくなってきましたね。
ビリヤード関係では、後は12月のKANSAI14-1だけです。
私はもう試合に出ることはありませんが、江戸や広島の14-1仲間も来るみたいなのでしっかり応援しようと思います。