世の中には叩かれて伸びるタイプと褒められて伸びるタイプがいます。
といっても、ビリヤードを始めたばかりの人をいきなり叩いていたら、大抵は伸びる前にやめるでしょうね。
むずかしいところです。
私もビリヤードを始めた頃に、きっと褒められたんだと思います。
才能がある、とか、お前は強くなる、とか・・・
それで「もしかしたらオレは天才かも知れんぞ。」とかすっかりその気になって、ハッと気がついたら40年経っていた。
ま、そんな感じでございます。
このように褒め言葉はとても大事です。
初心者をその気にさせる殺し文句、本日はそれを考えてみたいと思います。
褒め言葉の基本は、
「ナイッショー!」
「惜しい!」
この2つです。
海外の球屋に行くと外国人はどうしても警戒されますが、如何せん言葉がわからないのでどうにもならん。
その垣根を取り払う魔法の言葉が「ナイッショー!」です。
私は海外の球屋ではなんでもかんでもナイッショー!ですけど、みんなニッコリ喜んでくれますからたぶん世界共通なんでしょうね。
一方の「惜しい!」
これは「惜しい惜しいは球屋のお世辞」という川柳があるくらいで、大昔からの定番です。
つまり、
入ったら「ナイッショー!」
飛ばしたら「惜しい!」
この2つで大体間に合うわけです。
ただねえ。
ナイッショー!と惜しい!を連発するだけではどうも芸がない。
どうせだったらもう少し品揃えが欲しいところで、ヒネリの入った褒め言葉があれば更によろしい。
そこで今回は、参考までに私の褒め言葉の一部をご紹介します。
(解説)これは、ストロークを褒めております。
球が入った時に「ナイッショー!」でもいいのですが、マンネリ化していて感激が薄い。
そこでちょっとヒネリを加えてみたわけで、多くの皆様に好評をいただいております
尚、これは失敗した時でも使えます。
先球を飛ばした選手に「突っ込みがいいねえ。」と言えば、「ストロークはとてもいいよ。後は球を入れるだけさ。」という意味になります。
(解説)JPAのレベル1とか2の選手は目の前の球が入るかどうかが全てですが、すこし上達してレベル3〜4くらいになるとネキストを考えるようになります。
そのクラスの選手を対象にしたのがこれです。
成功した時でも失敗した時でも使えるスグレモノですが、欠点がひとつだけあります。
この8番から9番ですけど、
こんな事をやらかした時に「よく考えているねえ。」なんて言ったらブチギレされますので、ちゃんと観戦していなくてはいけません。
それではここで、今までに私が聞いた中で一番トレビアンな最優秀作品の発表です
Hé boule rouler mieux
どう?
いかにもビリヤードに精通している感じの深い言葉。
こんな褒め言葉を聞かされたら、どんな人でもビリヤードに夢中になるでしょうね。
意味はさっぱりわかりませんけれど
これはJPAの試合会場だったですかねえ・・・
近くにいた兄ちゃんが喋っているのを聞いて、感動した私はしばらくこれを愛用しておりました。
どんな場面でも使える上に効果テキメン。
だまされたと思って、みなさんも一度試してみてください。
言われた相手もウットリしますけど、こんな高級な事を言っている自分に酔いそうになりますよ。
いや、本当に。
本日の話は地味ですけど、けっこう大事なのです。
ちょっとした一言がきっかけでビリヤードに夢中になるのは、大いにありそうですからね。
みなさんの心に残っている殺し文句をぜひ知りたいものです。