ジャパンオープンが終わりました。
今年は日本選手が大活躍で、うれしい限りでございます。
普段は試合に出ないばかりか滅多なことでは観戦にも行かない私ですが、今回は珍しく3日連続で試合会場に足を運びました。
男子予選会場。
今年はギャラリーがとても多かったです。
呉珈慶効果かな、と思っていたんですけど、
なんのなんの女子会場もこんな感じ。
すばらしいですね。
あっちの選手もこっちの選手も気になる中、私が応援した選手のことを書いてみようと思います。
まずはこの選手。
国内随一の技巧派西嶋大策Pです。
この腕の組み方は、ロダンの「考える人」を意識しているのかも知れません。
い、いかん。間違えた
これです。
よく似ていますが、西嶋Pは手のひらに顎をのせているのに対し、本物は手の甲に顎をのせている。
何事もこういう細かい部分が大事ですので、西嶋Pには更に研究を深めてほしいところです。
彼のビリヤードはじっくり見ないとわかりにくい面もあって、例えば上図の2番から3番ですが、こういうフリを絶対に間違えないんですな。
「そんなのフツーじゃん。」
そう言われる方もおられるでしょうが、
フツーにフリを間違えたりしますからね。
こうなったら一大事ですぞ。
彼は昨年大病を患った後、今年4月にはグランプリ優勝、今回も予選を突破して特設行きするなど完全復活の印象があります。
いや、復活どころか以前よりも凄みを増したような感じすらする。
数年前に少しスランプの時期もありましたが、病気から立ち直ったことで吹っ切れたといいますか、新たにビリヤードに対する覚悟のようなものが芽生えたのかも知れません。
この10年だけをみても多くの選手が誕生しましたが、彼と同じタイプの選手は一人もいない。
やはり試合はいろんなタイプの選手がいるのがおもしろいですから、今後も精進して、ビリヤードの技術と頭脳をいつまでも見せてほしいと思います。
福本宇太郎P。
私はジャパンオープンの応援は前述の西嶋Pと宇太郎Pのふたりに限っていますので、会場が別々ですと行ったり来たりが大変なのですが、今年は同じ予選会場なので助かりました。
彼はテンポが良くサクサク入れ倒しますので、勝った時は無類にカッコいい。
ただ、問題がひとつあって、負ける時もテンポ良くサクサク負けるんですな。
試合会場をウロウロしていると、宇太郎Pがボーと立っている。
「次の試合はまだか?」
「いや、もう負けましたよ。」
「ええっ!? 気がつかなかったぞ。いつの間に負けたんだ?」
大抵こんな感じで、負ける時はものすごいスピードで負けますので、彼の応援団はうかつにトイレにも行けません。
私が彼に求めるのは、崖っぷちのクソ粘りなのです。
今までにも「エスキリオの爪の垢でも煎じて飲んでみたらどうだ?」とかいろいろ提案してきましたが、どれもうまくいかん。
それがですね。
今年は試合中に作戦タイムをとったのですよ。
何かしら心境の変化があったか、世にも珍しい宇太郎Pの作戦タイム!!
私、もしかしたら見るのは初めてだったかも知れません。
「作戦タイムとは大したものだ。粘りが出てきたではないか。」
「いや・・・あれは作戦ではなくて、トイレを我慢できなかったんです。」
わが東京14-1倶楽部の大井さん。
超高速ラシャ&クッションに終始苦労している様子でしたが、いつまでもコロリンコロリンと転がる手球を呆然と見送る表情が、
とってもキュート
ひとつだけ注文をつけるとしたら、でっかい腹をなんとかしなきゃいけませんな。
あれは本人も大変でしょうけど、見ている方も暑苦しい
この前テレビで腹を細くする体操を紹介していましたので、今度会った時に教えてあげようと思います。
たしか「ゾンビ体操」とか、そんな名前だったような・・・
やっと出ました。
溝口清美P
私は彼女のファンクラブ「きよみん倶楽部」の会長ですので、張り切って応援に行きました。
彼女によりますと、
「髪を切り過ぎて球が入らん。」
とのこと。
みなさんも床屋に行かれる際は切り過ぎにご注意くださいませ。
さて、みなさんはこの二人が誰だかご存知ですか?
二人ともわかれば、かなりのビリヤード通ですぞ。
左は九州の繁森プロ、そして右が本日の主役、ビリヤード雑誌「CUES」の北村編集員です。
昨年の14-1サミットの時、北村君の取材を受けた私は例によって冗談を言ったのです。
「14-1が上手になったらモテるぞキミもどうだい?」
彼はそれをそのままCUESに載せやがった。
おかげで私は関係各位からボロクソに言われたのです。
「もっとマシな事を言え!」
(註:14-1が上手になったらモテる、というのはとんでも都市伝説で、14-1を好きな女性は全国に20人くらいしかいませんのでモテる要素はありません)
その北村君が、なぜかジャパンオープンに出場しておるではないか。
「飛んで火に入る夏の虫」
私は報復の絶好のチャンスを得たのです。
北村君が鮮やかなスコ負けを食らった直後、私は突撃取材を敢行したのです。
「今日は私が取材してあげる」
ま、北村君はフリー素材ですので。
「いやー、見事なスコ負けでしたね。今の気分はどうですか?」
「・・・悔しいです(´ω`)」
「今日はブレイクキューは持参されたんですか?」
「・・・一応持ってきました(´ω`)」
「それは荷物でしたね。ところで大事な場面でキューミスしておられましたが、CUESでキューミスのメカニズムの特集を組む予定はありますか?」
「・・・今のところありません(´ω`)」
繁森プロにも取材しました。
「今日の対戦相手はどうでしたか?」
「そうですね・・・やはりビリヤードは基本の反復練習が大事だと思います。」
傷口に塩を塗り込まれた北村編集員の今後に期待したいと思います。
さて最終日は特設会場です。
吉岡正登Pがいるブースにミニチュアの球台があったので、さっそくマッセをやってみました。