続続天才プレイヤーが食っていく方法(動画あり) | 行け! 武蔵小山撞球隊

行け! 武蔵小山撞球隊

長年性懲りもなくビリヤードをつづけてきたおじさんが、
なんだかんだといい加減なことを綴ります。



さてそろそろ「どうやったら食っていけるか」について書くことにしましょうか。
最初にお断りしておきますが、私は今まで球屋でアルバイトをしたこともないシロウトですので、軽く読み流していただければありがたいです。


いろいろ書く前に、巷間よく聞く話について少し検証してみようと思います。
まずはメディアへの露出。
これについてはちょっと書いておきます。


私の友人にFさんという人がいて、テレビコマーシャルをつくる会社の社長でした。
スポーツにとても理解がある男で、それは彼自身がスポーツマンだったからですが、ゴルフ好きが高じて自社でゴルフ場を買ったりしていました
若い頃はテニスに打ち込んでいたそうで、ビリヤードもなかなかのものでしたよ。


あれは10年くらい前でしたか、彼と二人で目黒の「山手」にいたのですが、なぜかその日は客が来なくてガラガラでした。
「ねえねえ。球屋が繁盛するいい手はないの?」
「そうだねえ・・・山口百恵にビリヤードを教えてテレビコマーシャルで使うのはどう? ぜひやってよ。」


ここからは彼に聞いた話です。
コマーシャルを製作するにあたっては、最初にイメージの話をするそうです。
スポーツにするか、きれいな景色で行くか、昼と夜のどちらがいいか、かなり大雑把な全体のイメージ。
その段階で、彼は必ず提案したそうです。


「ビリヤードはどうですか?」


ところが・・・


反応がない
ビリヤード案に対して「野球の方がいいんじゃないの?」とか何でもいいから反応があれば、それを突破口にして切り込んでいく作戦だったのが、まさかの無視。
会議室は凍てつき、5秒か10秒の沈黙の後に、

「はあ?」


これでオシマイです。
彼ね。
化粧品のCMにも「ビリヤードはどうですか?」ってやった事があるそうですよ
化粧品とビリヤードは・・・シロウトの私が考えてもちょっと違うような気がします。

「1回は必ずビリヤードを提案するんですけど、反応がないんですよ。反応がないってのはどうしようもない。そうなるとボクも仕事ですから2回目は切り出せないです。」


まあ、わかります。
企業としてはテレビCMを製作してオンエアまでに巨額の予算を投入するわけですから、より大きい反響がほしい。
それに必要なのは競技人口の多さとか、浅田麻央ちゃんや福原愛ちゃんのような国民的スターの存在でしょうね。
ビリヤードではチト弱い、そう見られているんだと思います。


本題とは関係ありませんが、彼の作品を2つ載せておきます。
彼は1年ほど前に他界しましたので、ここに載せていつでも見れるようにしておきたいのです。
題名の(動画あり)は、後で探す時にどの記事に載せたかわかるように書いただけですので気にしないでください。



小さい車だけど天井が高いので大男でも乗れる。
それを表現したそうです。




さてメディアでしたね。
30年くらい前に映画「ハスラー2」が上映されてからビリヤードは爆発的に流行し、その時の印象がどぎついのでメディア神話のようなものがあるみたいですが、今「ハスラー2」に続く「ハスラー3」が上映されたらどうなるか。
私は30年前のような大ブームにはならないような気がするんです。

それは時代の違いです。
30年前には携帯電話もPCもなかったので、みんな外で遊んでいました。
しかも、世の中はバブル。
バブルというのは、例えば5000万で買った土地が翌日には6000万で売れた時代です。
株は買えば買っただけ儲かる。
数年前の中国のようなもので、百姓のおっさんが金のネックレスをぶら下げてトラクターを運転してたんですから

今、あぶく銭が入って「ハスラー3」をみたら、みなさんはビリヤードに行きますか? そしてザンボッティを買いますか?

私は貯金します

だってね。
たまにテレビで芸能人がビリヤードやってますけど、その翌日に球屋さんは売り上げアップしますか?
江戸の都心部の球屋ではほんのちょっと影響があるそうですけど、地方ではほとんど同じじゃないですかね。
私はそんなものだと思います。


メディア戦略にはもうひとつ重大な問題があります。
それはカネです。

ビリヤードの試合会場の照明とか音響とか、メディア戦略も含めてすべてのプロデュースを専門家にやってもらうにはどれくらいかかるのか。
某広告代理店によると「内容によるけど数千万。」だそうですけど、ここの会社は高いので二流三流の会社に頼めば1000万くらいですかね。
これ、誰が出すの?
「どこかの企業にスポンサーになってもらう。」
カネの話になったら大抵そんな感じなんですけど、その「どこかの企業」がいないのがマイナー競技というものです。


ここにカネ集めの秘策があります。
簡単簡単。
それは、あなたが働いている会社に企画書を出すのです。

「ビリヤードに1000万投資しましょう」

企画が認められて2階級特進するか、オツムの具合を疑われてタンザニア支店に左遷されるか、それはわかりませんけれど。

←タンザニア

なお企画書を作った人は、私の周囲にはひとりもいません。
手堅い人たちです。


疲れてきたので、つづきはまた。
こんな事ばかり書いてたらまたまた嫌われるな、こりゃ。
まいったまいった舞の海。


そういえば14-1好きのみなさんに朗報です。
サンビリ(荻窪)で毎月1回金曜日の夜から翌朝まで試合と練習会をやっています。



今までに2回やって、どちらも20名以上が参加しました。



試合は2組というか2種類あります。
ひとつは14-1のみの試合、もうひとつは対戦前に上のサイコロを振ってそれで種目を決める試合、この2種類です。

カイルンはいいですね。
歳をとるといろいろ衰えますが、その中でも一番衰えるのはシュート力ですので、球を入れなくてもいいカイルンはおっさんに最適です。



高橋P。



村田P。

プロは試合には出ませんが、試合後は朝まで参加者と対戦してくれます。
「参加者全員と対戦するのが目標です。」
2人のプロは朝方には脂汗で顔がテカっていますけど、ビリヤードのプロは肉体労働だなとつくづく思います

今週金曜日(3/4)が開催日です。
金曜20時~翌朝で、ゲーム代、フィー、プロとの対戦、ドリンクバー等全部で2000円。
やさしい嫁に恵まれておられる方はぜひどうぞ。