欅坂46 MV「黒い羊」の考察 | otyanohitoのブログ

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黒い羊 MVの考察

 

まずメンバーの名前や細かい設定は、それぞれがブログなどで
語ったり、ラジオなどなで解説してたりするので、そちらを
参考にどうぞ。

 

最初のシーン。
ここからもう私の見かたが、みなさんとは違ってきてると
思うけど。
最初に見えるのは「自殺現場」では無く「事故現場」だと
思って見てます。
何故かといえば、不自然にとまってる「車」が二台あり、
そしてエンジンは掛けっぱなしのような気配だから。
そしてここで死んだのは、平手のキョウダイです。
(たぶん妹だと思ってます)

 

そしてそれを眺めているのは、主人公の平手です。
平手は現場を眺めながら、当時を思い出しています。
過去の出来事を何度も思い出し、苦しんでいるのでしょう。
そして髪型から服装から見て、私は平手がジェンダー的に、
かなり不安定な設定の人物だと思ってます。
まぁ平手と言えば前々からボーイッシュではあるけどね。

 

手に持っている赤い花は、彼岸花。
『あきらめ』『転生』『悲しい思い出』『思うはあなた一人』
『また会う日を楽しみに』など、かなり死者に対しての
思いが強く伺える、そんな花言葉が多いですね。
事故で死んでしまったキョウダイを、今も忘れられずに
いるようです。

 

さて月日は流れ、過去に平手と関わってきた、仲間や
友達などの、真実というか現実が平手に見えてきます。
彼女達を「自由に生きよう」とか「どう思われても
いいじゃないか」「自分らしく生きよう」そう先導して
きたのは、誰でもない自分であり、そして彼女らの未来に、
そして自分の未来にも、強烈な疎外感か孤独に襲われている
という現実に気が付きます。
やがて周りの人々も、平手を許さなくなり・・・
「僕だけが居なくなればいいんだ」そう平手も思うのです。

 

最初のほうで平手はジェンダー的に不安定だと
書きましたが、MVをよくよく見ていれば、平手の恋人である
かのような設定の、メンバーが居る事が分かると思います。
また別のメンバー一人も、女性とカップルであるかのような
描写もあります。


では何故平手はジェンダー的に不安定なのか?それは
両親に男として育てられたのでは?と思っています。
子供は男の子が欲しい、そう強く望む家庭は今も存在しますし、
日々日常的に「あんたが男だったらねぇ」などと言われたり、
髪型や服装を男の子らしくされたりと、幼い頃からの両親の
行動で、平手のジェンダーは揺れているのです。
やがてそれに耐えられなくなった平手は、おそらく家族と
距離をとったのでしょうが、今度は平手の代わりに、妹が
両親のターゲットとなったのでしょう。

 

さて平手自信はジェンダーに悩みながらも、仲間達を救おうと
奮闘し始めますが・・・誤解があったり、拒まれたりと、
必ずしも仲間の救済は上手く行きません、どうやらすれ違い
があったりで、恋人である彼女とも、距離を取られたり
しています。
黒い羊は自分だけでいい、汚れて行くのは僕一人でいい、
そうした強い思いも、なかなか伝わりません。
そして大人達、男達からこう言われます「全部お前がしでかし
たことじゃないか」そう責め立てられた平手は
「全部ぼくのせいだ」と思ってしまうのです。

 

世間から弾かるのは僕だけでいい。
平手は仲間の救済にまた立ち上がります、嘘では無い温もりを
伝え、一人じゃないよと皆に言いますが、平手の言葉も温もりも
誰も信じてくれません、しかし・・・平手の元カノだけは、
平手の言葉に反応し、混乱し、走り始めます。
怯えた羊達は、その一頭めがけ皆で走り始めます。
幸い、そちら側からは、光が差し込んでいます。
救済の場所でしょうか?

 

最後尾からゆく平手の前に、事故で死んだ妹が現れます。
その姿は平手と同じ、服も髪型も男の子のよう。
MVの途中、この男の子の格好をさせられた妹の、幸せそうな
誕生パーティーの様子が、一瞬映し出されますが、その直後の
まるで祭壇のように写真が飾られた机には、確かに「女の子」
として育てられていた、妹の写真が飾ってあります。
妹から彼岸花を手渡される平手、何かを決心したように、
階段を登り始めます。そして。
「僕だけでいい(んだ)」と決意します。

 

最後の屋上のシーンはまるで、命がけで何かと向き合い、
魂の叫びを、生きてほしいという願いを、それぞれの人物に
ぶつけながら、本気で抱き合い、燃え盛る命すら
見えてきそうです。
いつまでも白く、清らかであってほしかった人達の前に、
平手は「これ以上は来るな」
と言わんばかりに、足元にラインでもひいているかのように
踊り、最後の叫びを皆に届けます。
黒い羊は僕だけでいいのだと。

 

ラスト
平手は救う事が出来なかった、自分の分身のような存在でも
ある、妹と同じ場所に向かおうとします、が。
ゆっくりと歩み始めた平手に、全身に痛みが襲います、もう
歩けないほどの・・・さて最後、平手はどうなったのか?

 

私はこう思っています、平手を止めたのは妹の力で、妹は
平手の死など望んで無いのだと。
全身の痛み、そして湧いてくる死への恐怖の中、平手は
妹の声を聞きます「バイバイ」と。

 

 

謎の多いこのMV あくまで平手を中心に考えた
自分勝手な考察でした
いやぁ映画って本当に素晴らしい物ですね
映画じゃねぇしw 
新宮良平さんに感謝