アメリカの人気ファッションブランドとライセンス契約を結んでいたときのこと。そのブランドの日本法人の担当者が来社された。名刺交換して商談が始まったが、私が携帯電話に付けていた同志社ラグビーの携帯ストラップが気になるようだ。



「どうかされましたか?」と尋ねると、いきなり「○○さんは同志社のご出身ですか?」と聞いて来られた。「そうです。良く分かりましたね!」と答えたら、「それ、同志社のラグビージャージですもんね。私の姉が、大学はアメリカに留学したんですけど、中学高校は同志社でバレーボール部でした。実家が喫茶店で、ラグビー部の方も良く見えてましたよ」とのこと。


更に話を進めると、お姉さまは私の一年先輩だと判明したので、私がラグビー部の一年先輩のお名前を出したら「知ってます」「良く見えてました」「その方はバレーボール部の同級生と結婚されましたよね」と盛り上がり、仕事どころではなくなった(笑)


その場でラグビー部の一年先輩に電話し、「バレーボール部の△△さんの弟さんが見えてます。偶然、知り合いました」と伝えたら、「おう、久しぶりや。電話代われ」と命じられ、しばらく電話を返してもらえなかった。このときも、「世間は狭い。偉そうな態度を取らなくて良かった」と思った。


以上、ビックリした出会いが三つあったが、いずれにもラグビーが絡んでいるのは偶然ではないように最近思う。ちゃんとOB会費を払います(笑)

次の出会いにもビックリした。



京都に本社がある日本を代表する下着会社を訪問したときのこと。名刺交換したら、相手の方が私の名刺をじっと見詰めておられる。と、「○○さん、ご親戚に早稲田でラグビーをしておられた方はおられますか?」と聞いて来られた。


「はい、父が早稲田でラグビーをしていました」

「では、お父様と私の母は小学校の同級生です」


ここで私も相手の方の名刺を見て記憶がよみがえった。


「ひょっとして、△△女医先生の息子さんですか?」

「そうです。良く分かりましたね」

「はい、父はどこか具合が良くないと△△先生に電話していましたから」


父が存命なら、きっと驚きながらも喜び、「世間は狭いやろ。それに○○っちゅう名字は珍しいから、お前、悪いことするなよ」と言ったに違いない。なぜか、この注意を受けるのは兄弟で僕だけなんだけど(笑)

NHK連続テレビ小説、「カムカムエヴリバディ」が終わった。最後に、終戦後の廃墟で安子やお父さんと出会った少年が「たちばな」の名を継いでいることが分かったり、安子とるいがラジオ英会話の放送を聞かせてもらっていた民家のお孫さんがNHK職員で登場し、ひなたと新しいラジオ英会話の番組について語ったりと、出会いや人生の不思議を感じさせる幕切れになっていた。



私にも何度かビックリした出会いがある。20代後半のラグビー現役選手だった頃、総合商社の選抜チームと製鉄会社の選別チームによる親善試合があり、商社チームで出場したときのことだ。ゲーム後のパーティーで製鉄チームの初老の紳士と隣り合わせ、次のような会話になった。

「君はどこでラグビーをしていたの?」
「同志社です。先輩はどちらで?」
「早稲田です」
「私の父が早稲田でラグビーをしていました」
「なにっ? 君の名は?」
「○○です」
「なんだ、君は○○の息子か。僕は○○の同級生だ」

当時は携帯などなかったので、帰宅してから父に報告の電話を入れたが、父は早速、私が出会った同級生に電話し、久しぶりの会話を楽しんだらしい。「世間は狭いし、○○という名字は珍しいから、お前(私のこと)、悪いことするなよ」という父の言い付けを守っていて良かった(笑)