クラーククラブは北大合唱団の東京OB会が組織されている男声合唱団だ。送って頂いたチケットには「定年退職後の年金生活者62名による重厚な歌声をお楽しみ下さい」とのメッセージが添えられていたが、さて、一体どんな歌声なんだろう。

第1ステージの「夢みたものは・・」(作曲:木下牧子、作詞:立原道造)には心洗われる思いがした。立原道造は早世した詩人で、この詩は亡くなる前年に恋人と軽井沢を旅行したときのことを描いたものとのこと。その日の喜びや幸せな未来を望む純粋な気持ちが歌声に込められていたのだと思う。
「鴎」(作曲:木下牧子、作詞:三好達治)は「ついに自由は彼らのものだ」というフレーズが何度も繰り返されるが、戦時中、職業詩人として戦争を賛美する作品を書かざるを得なかった三好達治が終戦の翌年に発表した詩とのことだから、この詩にはやっと自由を得た三好達治の喜びが込められているのだろう。その感動が伝わってくるようで、私の心まで熱くなった。
第2ステージではドヴォルザークがアドルフ・ヘイドゥックの詩集「ジプシーの歌」から7編の詩を選んで作曲したという歌曲集が演奏されたが、最も感動したのは4曲目の「わが母の教えたまいし歌」だ。「年老いた母がおれに歌を教えた時に、しょっちゅう、まつ毛に涙をためていた。今おれが子供たちに歌の稽古をさせていると、しばしば日焼けした頬を伝って涙がひげの中にしたたってくる」という詞を読むだけで胸に迫るものがあったが、これをクラーククラブが歌われると、皆さん、既に亡きお母さまか又は年老いたお母さまのことを思い浮かべながら歌われたのか、メロディーがお母さまへの愛情や感謝で震えているように感じられ、ウルッと来てしまった。この味は大人にしか出せないと思う。
(続く)

第1ステージの「夢みたものは・・」(作曲:木下牧子、作詞:立原道造)には心洗われる思いがした。立原道造は早世した詩人で、この詩は亡くなる前年に恋人と軽井沢を旅行したときのことを描いたものとのこと。その日の喜びや幸せな未来を望む純粋な気持ちが歌声に込められていたのだと思う。
「鴎」(作曲:木下牧子、作詞:三好達治)は「ついに自由は彼らのものだ」というフレーズが何度も繰り返されるが、戦時中、職業詩人として戦争を賛美する作品を書かざるを得なかった三好達治が終戦の翌年に発表した詩とのことだから、この詩にはやっと自由を得た三好達治の喜びが込められているのだろう。その感動が伝わってくるようで、私の心まで熱くなった。
第2ステージではドヴォルザークがアドルフ・ヘイドゥックの詩集「ジプシーの歌」から7編の詩を選んで作曲したという歌曲集が演奏されたが、最も感動したのは4曲目の「わが母の教えたまいし歌」だ。「年老いた母がおれに歌を教えた時に、しょっちゅう、まつ毛に涙をためていた。今おれが子供たちに歌の稽古をさせていると、しばしば日焼けした頬を伝って涙がひげの中にしたたってくる」という詞を読むだけで胸に迫るものがあったが、これをクラーククラブが歌われると、皆さん、既に亡きお母さまか又は年老いたお母さまのことを思い浮かべながら歌われたのか、メロディーがお母さまへの愛情や感謝で震えているように感じられ、ウルッと来てしまった。この味は大人にしか出せないと思う。
(続く)
