硤合憲三(そあいけんそう)さんという東京理科大の名誉教授がノーベル化学賞を受賞されるという記事を読んだ。
受賞の吉報を受けたのは、「埼玉県志木市の自宅近くのスーパーで夕方に買い物をしているとき」とおっしゃっているのに驚いた。インタビューにそのように答えられたのだろうが、私なら「書斎で文献を整理中に・・」とか「散策中に夕陽を眺めていたら・・」とか何とか言って格好をつけたいところだ。硤合先生は正直で飾り気のないお人柄のようだ。先生は又、「実験化学は教員と学生とのコンビネーションが大事。いい人たちに巡り合えた」ともおっしゃっている。なんと謙虚な方だろう。
謙虚と言えば、先日亡くなられた元プロ野球選手の張本 勲さんも謙虚な言葉を残しておられる。テレビ番組でスポーツ選手やチームに対し、力強く「喝!」とおっしゃっているから、実績に裏付けられた揺るぎない自信家なんだと思っていたが、インタビューに答え、「努力と多少の素質で一流にはなれる。でも超一流となると、運、不運も左右する。超一流は技術、体力が60%、20%は自己管理。女、酒、ばくちで駄目になる。あと20%は運、不運。これは作りようがない」と語っておられるのだ。
張本さんは東映(現日本ハム)以外に中日からもスカウトされ、条件面では中日が東映を上回っていたとのこと。しかし、交渉を任せておられたお兄さんが、当時、同郷(広島)出身者が監督や四番打者を務めていた東映を選び、結果的には東映の方が弱小チームだったので、張本さんは新人ながら125試合に出場して新人王を獲得、3年目には首位打者にも輝いたとのこと。それを張本さんは「これも運。だが、私はこれを作っていない」と振り返っておられるのだ。なんと謙虚な言葉だろう。私など、大した実績もないのについつい自慢したりしてしまうから、インタビューされることはないにしても、謙虚でいなければと思う。
