日曜の朝8時10分・・
田舎の青空が広がる中、ある人をずっと待っていた。
10歳の少年は待ちきれずときたま道路脇から200メートルほど先のバス停を覗く。
1台のバスが見えてきた
さっそうと少年はバス停に走り、おばぁが降りてくるのを待つのだ。
バスから降りてきたおばぁは、両手に抱えきれないほどのプレゼントを持ち・・
少年にはサンタさんのような存在だ。
優しくて
小さくて
それでいて偉大で。
そしておばぁのイイニオイがするのだ。
おばぁがくると嬉しくて嬉しくて・・・・
それから約20年が経過した
小さく偉大なおばぁは、自分の力では動けない。
体中に管がささり
ノドには親指ほどの穴があいている。
目はもう開かない
そんな病室のおばぁのそばでも何故か心安らぐ。
俺のおばぁだ。