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軌跡まず、このドキュメンタリー、先月に東京と大阪それぞれ単館で、ある1週の週末3日間のみ上映されたようです。その情報は僕も知っていて大阪に観に行こうと思ったりしたのですが、ライブならまだしも映画のみではちょっとなぁと思って結局行きませんでした。でもね、実際このDVDを見終えてこれは行っておくべきだったと思いましたよ。勿論このDVDも同内容ではあるのですが、このひとつきの間に余計な情報を仕入れてしまいましたからね。ひとつき前のほうが事前情報一切無しに見れたわけで、その状態で見終えたならきっと号泣して映画館から出てきてただろうと思います。単に今回の突然の再結成、そしてツアー中のみの、いわば2009年限定のドキュメンタリーだと思っていたのですが、実際はそれと並行して、blur自体の結成からデビュー、そして栄冠を極め、またオアシスとの競争を余儀なくされたブリットポップ期、そしてその後ポップさを排除した作品をリリースしていった無題~13期、そしてグレアムの離脱に至るまで、ほんとblurの歴史を順に追っていってるんです。僕もblurに関しての知識はそれなりに持っていると自負していましたが、でもそれはブートレグリスナーとしての観点でしかなかったなとこのDVDを見ながら痛感しました。どこどこのライブでは普段滅多にやらないこの曲をやっているからこれはレアだ、とかそういう類の知識。でも例えばなぜデーモンがイギリスらしさを前面に押し出したスタイルにこだわったのかとか、グレアムがどんどんナーバスになっていく過程、そしてthink tank製作前のデーモンとグレアムの状況など、なるほどそういう事情でグレアムがバンドを離れていったんだななどなどほんと目から鱗の内容です。
まぁ浮き沈みがあるものの彼ら4人は音楽界のなかでは十分成功を収めたほうだと思うんですよ、でも3人と1人に別れてしまったことは4人それぞれにとって精神的に大きな痛手だったんだなと思いました。2003年のシンクタンク期、僕は赤坂ブリッツでライブを見てきたんですけど、そのときデーモンはサポートのサイモン・トングを紹介しながらも、「グレアムは戻ってくる」と言ってました。正直僕はそのとき、これは一種のリップサービス、もしくは状況のわからない日本のファンに対しての気遣い程度だろうなと思ってました。でもこのDVDを見てると、blurとして音楽的にやることはやったけれどもやはりもう一度最後4人揃ってライブをする、というのがメンバー、特にデーモンにとってはひとつのやり残しだったんだなと思いました。なんか4人のなかでデーモンが一番老けてしまってるんですよね。頭髪量もそうだけど顔にシワが目立ちます。目元も落ち込んでしまってる感じ。だから見た目的に彼が一番苦悩を抱えてきたように思えてしまいます。逆にグレアムはソロになってから体格もがっちりしてきてそれほど歳とった感はないし、アレックスもまぁいい歳のとりかたしてます。デイブさんは頭頂部が薄くなってるけど彼は元々他のメンバーより少し年上ですからね。
で、最後のツアーは場所がちょっと変わったところでやってるんですよね、デビュー期に演奏していた小さなハコでやったりラフトレードレコードのインストアライブ(でも通常のバンドセット)をしたり、そのあと、規模が大きくなりグラストンベリーフェスでのトリ、そして最後のハイドパーク、これがまたため息の出そうなくらい非常に大きな野外の会場です。そのオーディエンスのなかにダイブしていくデーモンを見ているとほんと命を燃やしてる感が伝わってきました。公式にはアナウンスされてませんが、でもblurはこのライブで終わりだったんだなという事を認識せざるを得ないですね。奇しくも2009年はオアシスもまた違う形で終わってしまったわけで、そういうのもやはりめぐり合わせだな、なんて思いました。デーモンにちょっかいを出すリアム、デーモンが歌っている後ろで人差し指立てているノエルも映っているのでオアシスファンもブラーとの確執を知るために見ておいて損はないと思います。
付録も豪華でパケ写のポスターと、あとこれまでブラーが行ってきたライブを全て電車の路線図風に描かれたものがついてます。特にパークライフ期に心斎橋のクアトロとかでやってた、というのは初めて知りました。
disc2は洋楽ライブDVDカテゴリとしてレビューします。
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