フェースブック上場について | ブー子のブログ

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損したらどうしよう、と思ったら、やめればいい。
それはやりたくないことだから。

損してもいい、と思ったら、やればいい。
それはやりたいことだから。

主幹事証券会社と発行会社の間にはさまざまなやり取りがあることは事実で、その結果として主幹事取得となって巨額の報酬が払われます。



フェースブックという新しいビジネスモデルを、グーグルやヤフーと同種の企業とみて時価総額が高い安いという議論はどうなのかな、ちょっと乱暴だろう、と思っていますが、さすがに気になるのは上場したその日にどれだけのステークホルダーが売却に回ったかと言う話。

つまり創業者や従業員、その他事業協力者が上場前にさまざまな形でFBの株を取得しているわけです。
これからそんなに夢があるなら、あるいは成長に確信を持っているなら多分売らずに頑張って保有しようと思うでしょう。
少なくとも一部は売ってもあとは取っておくと思いますよね。

実際、1996年ヤフー、1997年アマゾン上場の時は既存のステークホルダーからの売りがほとんどないために上場直後からストップ高に張り付いてしまい、アマゾンの場合、創業者のベゾス氏から株を借りてきて決済していたわけです。
通常IPOの場合はこれが一番恐ろしいので主幹事証券会社は創業者など、多くの株式を保有している人々から株を借りる契約を事前にしておくのが普通なのです(俗に「冷やし玉」などと申します)。

その後2004年のグーグルの時はステークホルダーの28%程度が売りに回ったとされ、それでもやはり貸し株で決済したケースが相次ぎました。

所が今回は主幹事のモルガンスタンレーが値段が下がらないように38ドルで買い支える・・・借りてくるどころか売り物に耐えている・・・・
これが契約内容に入っていたと思うのですが・・・・という状況で、調べてみるとなんと元々のステークホルダーの60%近い株式が売却されていたのですよ。

つまり考え方は一つしかなく、明らかに上場価格が高すぎることがわかっていたために、モルガンはFBに対し買い支えるというサービスを提供した、ということです。
さらに言えばそれでも上がるのだ、このビジネスは将来にわたって有望なのだ、と信ずるなら売りませんよね。
でも半分以上のものが売りに出てしまった・・・・もういっぱいいっぱいだと創業メンバー自身が思っている・・・ということも可能性としては十分あるということです。

すっ高値を一般投資家が交わされて創業者はシメシメと逃げて、主幹事証券会社も大儲け、という構図に見えて仕方ありませんね、私には。

FBに関して私が申し上げるのはこれだけです。