○南シナ海への中国の進出に関する備忘録。
1.「主権の問題だ」と言いつつ、少しずつ出てくるのが中国海軍。でも本当の狙いは基地を作ること。すなわち南シナ海を「Anti-Access」ゾーンにして、米軍などが入って来れないようすること。
2.ASEANは一枚岩になって中国に対抗しようとしている。でも、ここで「中国対ASEAN」の妥協が成立するようだと、それはそのまま東シナ海にも適用されかねない。ゆえにここは、あくまで「国際ルールの適用」(ex:航行の自由)でなければならない。
3.ベトナムやインドネシアがASEAN議長国になっている間はいいが、今年はカンボジア。ましてミャンマー当たりともなると、地理的な関係から南シナ海の安全に対する関心は薄い。というか、深刻さが分かってもらえない。ましてラオスのような内陸国もある!
4.中国国内の内紛が、この問題にも影を投げかけている。利益団体の抗争が激しく、人民解放軍と中国共産党と改革派と国有企業が入り乱れている。ということで、これから先がどうなるかはサッパリ分からない。

○ついでにこちらもご参考まで。
●小谷哲男「中国が尖閣諸島にこだわる理由」 http://wedge.ismedia.jp/articles/-/1761