アメリカ経済統計を確認する | ブー子のブログ

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損したらどうしよう、と思ったら、やめればいい。
それはやりたくないことだから。

損してもいい、と思ったら、やればいい。
それはやりたいことだから。

マイナーな数字の連続ではありますが、アメリカの経済統計は何となく回復しつつあります。

突発的な変化が大きいので失業保険申請者数(イニシャルクレーム)を毎週追いかけても意味がないので、我々はこれを4週間分の平均値にして見ることで傾向をつかんでいます。

これが今年の4月以来久々に40万人を切りました。

これは『朗報』です。

原因は1年で一番忙しいクリスマス商戦に向けて人員を確保しているだけでしょうが、それでも新たな失業者が増えないということは今のアメリカ経済にとっては十分意味がある事なのです。

そのクリスマス商戦に連続して行く10月のリテールセールスも前月比プラス0.5%、前年同月比プラス7.9%と改善を見せました。

これは今回の不況入りする前の数字と比べても遜色のないレベルで、小売売上に関しては地道に回復しているように見えます。

その点では年末にかけては金を使うアメリカ人(新学期、サンクスギヴィング、クリスマス)の消費傾向は変わっていないようですし、
まあ、この数字は高額所得者を除外している訳ではないので良く出やすいという傾向はありますが、結局彼らが高い物を買えばいい訳ですからね。

内容はともあれそれが回復傾向にあると言う事は年末にかけてプラス材料と見ていいと思います。

そして一方住宅着工ですが、10月分は62万8千戸となり9月から0.3%マイナスとなりましが、1戸建てが堅調で3.9%のプラス、所謂アパート(マルチファミリー)の数字が結構ボラタイルなので今月はそれに相殺された形となりましたが、まあ、水準そのものが如何せん低すぎる、といういつもの議論にはならざるを得ません。

横這い:英語では moving sideways と言う表現がぴったりですね。

鉱工業生産は10月がプラス0.7%(9月はマイナス0.1%)でしたが、

一方で設備稼働率は77.8%と所謂長期指数(1972年以降の平均値)からは2.6ポイントく、2007年のピーク、81.3%には引き続き遠く及びません。

そうは言っても製造業に関してはいずれも改善傾向を示していることは確かで、
特に同時に発表されたNY連銀とフィラデルフィア連銀の製造業業況報告が双方ともポジティブに転換したのは確か今年の4月か、5月以来でしたから、ちょっと違った景色になりつつあるのかもしれません。

そしてモーゲージ関連で言いますと、第3四半期の住宅ローン返済遅延及び差押え関連統計が発表されていますが、取り立てて変化がある訳ではありませんでした。

若干減少傾向にあるのですが、傾向的には相変わらずの状況が続きます。

流石に2010年のローン残高の14%以上が支払い遅延及び差し押さえという程の状況ではありませんが、引き続き12%以上ですし、差押え件数そのものは相変わらず高水準、差押え予備軍の90日以上の延滞債権も全体の2%程度と高水準です。

この数字はせいぜい6%程度が戦後の標準ですから、12%を超えるとなると現状も「大変高い」とコメントせざるを得ませんし、リーマンショック以降丸々3年経ってもこの程度というのがアメリカ経済最大の弱点と言われる所以です。

住宅・雇用・そして金融、というのが3大ウィークポイントと言われつつ、いずれも目立った改善が見られず、その金融は遂に外から敵が来てしまった・・
 これがいつまでたっても改善されないと言うか手腕がないねぇ。とロックさんに干されそうになったオバマがトチ狂い始めたそもそもの原因ですね。

・・・ということでさて欧州へ


今日は『ハンガリーが支援要請』してきたようですが、

そもそもハンガリーはユーロ圏か!?ってことで。

ハンガリーはもともと財政赤字の為にユーロの仲間に入れて貰っていないので、

今が稼ぎ時とばかりに何でもかんでも叩けば良いと。

まったくいつもながら節操がないです。

次にチェコだブルガリアなどと言い出してきたら、

思いっ切り笑わせていただきます。