アメリカ失業率、悪化の一途 | ブー子のブログ

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非農業就業者(NFP)103,000人。
失業率そのものは9.1%。
いずれにせよ例のヴェライゾンの45000人がかなり大きく影響しています。

さて、では例によって細かく見て参りましょう、どこが悪いのか?
ポイントはいつもの通りです。
まず、いつも見ている労働参加率(Labor Force Participation Rate)ですが相変わらず低く64.2%です。
これはあくまでも労働可能人口の比率でありまして戦後66-67%というのが普通でありまして、いつも申し上げているように、この2年間4%あたりに張り付いていて上がる気配がありません。

ここにからくりがある訳ですね。
10万人もNFPが増えているのになんで失業率が9.1%で高止まりしてしまうのか??
就業するべき人が就業していないと言う事がすべてなのです。
後程触れますが、このNFPの数字自体は過去2週間で何か仕事しましたか? 
という質問がベースになりますので公園で掃除の仕事を一度でもすればその人は失業者では無くなってしまいます。
そういうラフな数字だと言う事を改めて認識する必要があるでしょうね。

更にその他ポイント。
まずヴェライゾン効果。先ほど来話しているように45000人が戻って来ました。
BLSでは「雇用増にはテレコミュニケーション労働者が45000人戻ってきた事が寄与した」と表現されていますが、これがヴェライゾンのことを指します。

家計調査では398000の雇用が生まれている。
これが失業率をなんとか持たせているのだが、一方で労働者は423000人増えているという現実があり、これが失業率の高止まり(9.1%)と労働参加率の悪化(64%から64.2%)、更に雇用人口参加率の悪化(58.2%から58.3%)につながったと見ていいと思われます。

7・8月のNFPはそれぞれ改定値があがり、BLSレポートによると「7月は85000人から127000人へ改定増、8月はゼロからプラス57000人へ改定、これで合計99000人分の仕事が増えた事になる」とされています。

まあ、予測値が低かったので増えたように見えるかもしれませんが、結局9月の103,000人分の仕事では全体を賄えない事は明らかです。
内訳は137000人の民間企業による就業増、政府機関は34000人がマイナスとなります。

更にいつも見ているU6、非自発的パートタイマーを含む数字でこれも我々はいつも重視しているものですが、これは16.5%と今年最高値を更新しています。
最近の我々のレポートを見て、この数字の重要性にやっと気が付いて「広義の失業率」などと記述する報道も目にするようになりました。
10年かかってやっと気が付いたか、という感じですが、知らないよりははるかにましなので文句は言いません(笑)。

これまでを見ると2011年は結構いいスタートを切って100万ちょっとのNFPを叩き出し、ひと月当たりでは11万9000人分の仕事ができていて、これは昨年よりいいペースなのですが、それでも20007年のピークから見るとまだ660万人分仕事がたりない。民間だけで見ると134万人分の仕事をつくっていて、ひと月当たりは13万9000人分の仕事を発生させているにも関わず・・・ですね。

結論を言えば、引き続き1399万人のアメリカ人が雇用されておらず、そのうち624万人は6カ月以上失業しているとなっており、これはとても雇用が改善しているとは言い難い訳です。

U-6に関連してパートタイムを見てみると、非自発的パートタイムを含め、930万人にも達している。
8月が882万人だったのでかなりパートに吸収された事がわかるし、この数字は今年最大である。
雇用環境の悪化が酷くなっている事が伺える数字です。
そして26週以上の失業者数は624万2千人で8月の603万4千人から増加。
これも何回も指摘しているように、大変高いレベルで横ばいに入っており、長期失業の解消が進んでいない事を示しています。

ということで、予測が低かった分、高く見えるのですが、例によって中身を見てみるとかなり酷い数字だったと考える必要があります。

この長期失業者と非自発的パートタイム(非正規雇用ですね)の問題を解決せねばならず、日本の状況も大部似通ってきたような気がしますね。
引き続きアメリカの雇用は悲惨な状況です。