株主 東電への質問 | ブー子のブログ

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損したらどうしよう、と思ったら、やめればいい。
それはやりたくないことだから。

損してもいい、と思ったら、やればいい。
それはやりたいことだから。

まず、事故と計画停電について、詫びる。議事に入る。会社提案第一号議案、取締役17名選任の件。第二号議案、監査役2名選任の件。402名の株主からの提案第三号議案、定款の一部変更の件。第7章原子力発電からの撤退、を新設する。

株主提案として新設すべきとする新しい章は、以下の通り。「第41条 我が社は、古い原子力発電所から順に停止・廃炉とする。第42条 我が社は、原子力発電所の新設・増設は行わない」。提案の理由。「私たちは20年にわたり、原発の問題について提案してきた」続く。

「取締役会は総会のたびに「最大級の地震に耐えられるよう設計、建設してきた」(05年)などと述べ提案を拒否し続けてきた。一方で過去には、活断層の隠蔽・データ改竄などの不正を行ってまで原発の運転を続けてきた。その結果が3月の東日本大震災の惨状である」

「「想定外」の言い訳は許されない。放射性物質についても具体的な処分は進められず、費用がどれだけ莫大になるか不明である。今回の事故が示したように、原発に頼るとCO2は最終的に増えてしまう」

「嘘に塗り固められ、未来の子供たちに負の遺産を残し、地元に負担を押しつける原発からは即刻撤退すべきである」。これに対し、取締役会意見は「本議案に反対いたします」。

議事が進み、勝俣会長の挨拶、清水社長の報告のあと、場内から、議長の勝俣会長の解任と議事進行の変更への動議。議長が賛否の決議をとり、否決。事前に収集した株主からの質問にこたえる。

副社長が株主の質問に答える。役員報酬のカット。再生可能エネルギーの取り組みについては、電力の安定供給などの面も考慮しながら取り組む。事故原因の分析についてはこれまでの東電の主張の繰り返し。原発は地震には耐えたが、津波は想定外だったと。

小出さんが主張している汚染水のタンカーによる搬出については、付近に停泊できる場所がないから実施は難しいとの回答。

発送電の分離については否定。今後の原発のありかたについては、中長期的な国の原子力エネルギー政策の議論を踏まえて検討してゆくと、事実上、棚上げ。

場内から質問。原子力損害賠償法に定められている免責を取締役会で決定するがごとき主張はどういうことか。第二、福島第一原発の建設は深くリアス式海岸のような形状に掘ってしまったために津波の波高が高くなった人災ではないか。第三、原子炉建屋の下の汚染水の核種分析を発表せよ。

東電側の回答。第一、免責するかどうかは、裁判所が決定することである。第二、津波は人災ではない。第三、原子炉建屋内のストロンチウムは検出している。

二番目の質問者は「原子炉内で死ね!」と怒鳴り、場内は騒然。東電内のプレスルームでは失笑が。三番目の質問者は、年配の女性。第一、女性は被爆すると不妊になる可能性が高まるという。こうした事実を広く知らせ、注意喚起すべき。第二、東電OBは、企業年金を返上すべき。

東電の回答。第一、女性は男性より放射能の感受性が高いのは事実。第二、企業年金の返上は、これから検討する。


企業会計の専門家という質問者。第一、こんな決算書はありえない。補償額が決算にくりこまれていない。第二、役員の経営責任。戦争を除く最大の人災を引き起こした東電役員は、生活保護ギリギリまで報酬をカットせよ。


東電側の回答。第一、国の指針が定まるまで原子力損害の見積もりを計上できなかった。第二、役員報酬に関しては、五月から、代表取締役は全額返上、常務は60%カットした。


役員室の冷房はガンガンに冷えているのか、という質問。東電側の回答。東電全体で25%節電しようとしている。役員室も例外ではない。


溜まっている汚染水が溢れたら、国も終わる。弁済以前にまず汚染水の処理に全力で取り組むべきだ、という質問。東電側の回答。原子力冷却のため注水するので、どうしても水量が増えてしまう。汚染の除去、汚染水の貯蔵施設の準備などに取り組んでいる。

次の質問者は、事前質問を40問出したが、肝心のことは答えていないと憤慨。「ずっと危険性を指摘し続けてきた事故が起きた。株主として申し訳ない。しかし壇上の役員はその責任を感じていると思えない。そんな役員に経営を任せられるか? 最大の事故原因はデータ隠しをし続ける東電的体質」。


さらに質問続く。経営陣は原子力賠償法16条に基づき、グループの財務が悪化しているので、国に支援を依頼している。これは事故原因が自らにあることを認めていること。20兆にもおよぶ損失を計上したら、債務超過になってしまう。だから決算に計上できなかったのだ。

現経営陣には重大な責任がある、その経営陣を選任できるのか。東電側の回答。全く新しい人で被害者の救済、事故の収束、会社の存続を図るという考え方もあるだろうが、これまでの知見を活かすという考えもある。なので役員報酬を削った上で、(現経営陣の多く)を、役員候補者とした。


女性の質問者。第一、晩発性のガンなど、必ず出てくると思われるが、一生涯補償してほしい。第二、汚染水、もうすぐあふれると言われながら、ズルズルとここまできている。実際にはすでに汚染水は溢れているのではないか? 東電側の回答。第一、第二とも、中身もある回答はなし。


西日本では電気が余っているのに周波数が違うため、融通できなかった。東西の周波数を揃えて融通できないものか。東電側の回答。電力会社の設備だけでなく、お客様の手元の電気製品も変えなくてはならず、簡単なことではない。


岩上安身 ジャーナリスト