アメリカ米国債法的上限が春に迫る。
米国財務省は早ければ今年3月31日、遅くとも5月16日までには連邦債務が上限に達するという見通しを述べた。
去年2月に議会が設定した連邦債務上限の14兆3000億ドルに達するまで、あと3500億ドル程度の余地が残っているが、税収の増加や政府支出の削減がない以上、今春までは間違いなく達するというものだ。
またある当局者は、地方債の発行を一時停止するというような措置を取れば、数週間ほど時間稼ぎができるだろうとの見方を示した。
米国のデフォルトとなれば、これまで質への逃避先としての米国債の地位や、金融システムにおけるUSドルの優位性に悪影響が生じることになる。
今は日本と同様、米国でもねじれ国会が生じている。
昨年のように米民主党だけでは法案が通らないのだ。
だから去年はこの報道はほとんどされなかった。
とにかく米国債を多く保有している日本や中国、英国といった国はまさに一大決心に迫られる。
どちらが先に売却するかどうかの勝負になるだろう。
まだ債務上限の延長が決まっていないので、それまでは保有するだろうが、結果如何によっては徐々に減らすという暢々気な行動では済まされなくなる。
先日、11年度の米財政赤字が1兆4800億ドルになるとの見通しを発表したばかりだが、新たな財政赤字を生む前にギブアップ宣言を掲げる可能性が高まった。
もちろん与野党が団結し、債務上限の法案を再度通すこともあり得るが、それはあくまで時間の先延ばしに過ぎない。
今月行われた米中首脳会談でも、この問題について間違いなく話し合われたことだろう。
米国債デフォルトは、日本より中国のほうが大きな影響を被る。
技術や基礎的な経済基盤を高めてきた日本は、同盟国という観点から仕方なく米国債を購入してきた。
この間、預貯金といった金融資産も世界1位。
株といったリスク資産の比重が低く、万が一売却のタイミングが遅れても被害を最小限に抑えることが可能だ。
何しろ 「日本円」 という現金がしっかりしている。
しかし中国は180度事情が異なる。
輸出に大きく頼っており、経済基盤が脆弱なため、今でも株価や不動産経済に比重を大きく置いている。
自国ブランドは無いに等しく、外資企業についても生産したものは多くを海外に輸出しているからだ。
そして首脳自身が語っているように、国内の雇用バランスが崩壊し、デモや犯罪が増加していく。
中国共産党政府が危惧していることが現実になるのだ。
他国の国債不安で巻き添えに遭いたくないだろうが、所詮中国経済は今でも弱々しいのである。
言うまでもなく中国の通貨はまだまだ信用の域に達していない。
少しずつ認められているのは、東南アジアの中でも最貧国の国だけである。
いずれにせよ日本政府の対応も注視していかなければならない。
すでに米国債においても含み損が数十兆円まで膨れ上がっている。
これから米国債の価値が上昇するとでも思っているのか?
実際米国10年物国債の金利も上昇している。
一時的に低下することもあるが、これは欧州危機の再熱に助けられているようなもの。
その場しのぎに過ぎない。
先月28日からVIX恐怖指数も急上昇している。
国家破綻によって米国の債務はチャラになるが、日本や中国といった債権国は一気に不良債権を抱えてしまうことになる。
どう落とし前をつけてくれるのかも見ものだ。
しかし悠長なことは言ってられない。
戦後、日本は米国に800兆円のマネーを貸しているのだ。
額が巨大なだけに、一体全体どう処理するつもりか?
米国のデフォルト後は、通貨ドルのデノミ(引き下げ)が実行されるだろう。 そしてハイパーインフレが起こることになる。
★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者