日銀は何をやりたいのだ・・・・ | ブー子のブログ

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損したらどうしよう、と思ったら、やめればいい。
それはやりたくないことだから。

損してもいい、と思ったら、やればいい。
それはやりたいことだから。



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薄氷の韓国経済運営
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[ソウル 9日 ロイター] 韓国銀行(中央銀行)は9日、政策金利
KROCRT=ECIを過去最低の2.00%から25ベーシスポイント(bp)引き上
げ2.25%とした。利上げは金融危機発生後初めて。同中銀が、世界経済回
復に関する懸念よりも、国内のインフレリスクを重要視している兆候が示され
た。市場関係者のコメントは以下の通り。

このロイターの記事は極めてニュートラルですばらしいと思います。
他紙は韓国政府の発表を鵜呑みにして、景気回復に伴い金利を上げたと解説し
ていますが、それこそ大間違い。

ウォン防衛のためになりふり構っていられなくなったのです。
韓国ではここもとのウォン安による物価圧力はいかんともしがたく、既に国民
の間からも物価高をなんとかしろ、という圧力が急増、それに対応してなんと
か物価上昇圧力を避けるとともに、今回お話しするテーマにもつながるのです
がとにかく多少でもウォン安を止めようという考え方によるものです。これま
でにも何度もウォン安が原因で国が破綻しかけてきたのですから当然ですね。

これがいつも言っている円高悪玉論の間違いを如実に表しています。
韓国はおよそ年4%の成長を予測しており、現在の年間物価上昇率が4-5%
程度なので、日本のエコノミストたちに言わせれば「程良く」成長していると
いうことになるのです。しかし、ウォンが安い為に輸入物価が上昇している一
方、年間成長率通り庶民の給料が上がっていない。むしろそれを上回る収益目
標を立てないと株価が下がる恐れのある企業は首切りを進めるという悪循環に
陥っております。(韓国の失業率は低い事で有名ですが、「公式」失業率はい
んちきであることはOECDも認めていて、信頼できるジャーナリストの数字
で行くとおよそ12.5%程度と言われています。例えば就職浪人などは失業
率にカウントしないなど、笑い話でさえあります。)

現実的には新卒の大学生の就職がなく、日本に押し寄せているのは皆様ご存じ
の通りですね。

この通貨安(ウォン安)による失業率が高い状態での物価上昇の恐怖、を今ま
さに隣の国で体験中ということになります。ウォンさえ一定レベルに維持でき
ているなら何の問題もないのです。

これまでの韓国ウォン安は1ドル1500ウォンが一つの目安でした。これをブレ
ークしますと、外貨準備がたかだか2700億ドルしかない韓国が自力で通貨防衛
する事は不可能で、前回2008年の急落時は日銀がすかさずスワップラインを提
供して難を逃れましたが、世界的経済縮小の中、ついに金利を上げ始めてしま
った韓国に今回は適用が難しいと思われます。

つまりアルゼンチン型の通貨安定のための利上げが更に国内景気を悪くする、
という悪循環に踏み込んだ可能性があり、わたくしと致しましては遂に第二の
ギリシアがアジアにも来た・・・というここ数カ月で一番ショックな事件です。

その意味で韓国は大変良い研究材料になりますので今後の推移を見守って行き
ましょう。

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為替価格はどうやって決定するのか
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元も子もない話ですが残念ながらこれで決まる、という決定的な理論は経済学
上ありません。
未だに為替のレートが何で決まるのか実はよくわかっていないのです。

但し長期的に(20年くらい)見た場合、傾向としてある一定の方向に進む事が
知られていて、それは購買力平価という考え方ですね。そのほかにもストレン
ジ理論などユニークなものがありますが、結局誰にもわからない、というのが
真実です。テレビなどでまことしやかに話しているのは、まあ競馬の予測と一
緒のこと。
つまり誰にもわからないので何を話してもOKな訳です。
わかって話している人など実は一人もいません。


結局、為替、株式などの金融市場の短期の動きを予測するというのは事実上不
可能です。唯一株式においてはインサイダーにおいて確実にもうかる場所が提
供されることになります。

それに対する「対処療法」はさまざまに開発されていますが、なぜそうなった
か原因もよくわかりませんので、予測は当然不可能なのです。

飛行機が飛ぶ原理はわかっているし、こうしてきちんと毎日あちこち飛んでい
て風に流されて間違って変なとこに着陸するなんてことはない訳です。
しかし、紙飛行機がどういう飛行経路を描いて着陸するかは未だに予測できま
せん。

金融市場もそれに良く似ていて、長期的なレベルではある程度予想可能なので
すが、目先の紙飛行機のような動きには全く無力だと言う事をまず覚えておい
てください。

では為替の話です。
まず購買力平価。
これは簡単にいいますと例のビッグマック指数のことです。
世界中でできるだけ価値観に差の無いものを探し出してきてそれがいくらで売
られているかを比較するという考え方をとります。そして為替水準はその価格
均衡レベルに収斂するという考え方で難しく言うと

「為替レートは自国通貨と外国通貨の購買力の比率によって決定する」

ということになりますが、まあ、実例を見ればわかりやすい。

例えば今ビッグマックをアメリカでは1ドルで売っていると仮定します。
これが日本でも100円で売られていれば1ドル100円ということで、この考え
方でいくと為替水準は限りなくその価格に収れんしてくというもので、仮に現
実の為替レートが1ドル105円であれば比較としては円安すぎますし、もし9
5円であれば円高すぎると言う訳ですね。そして実際にこれは長期的にはかな
り正しい結果となります。

もう少し経済学的に説明するとこの1ドル100円の状況から両国の物価上昇率
を見て、仮に一年後に日本がゼロ、アメリカが5%の物価上昇率だったとする
と、アメリカのビッグマックは1.05ドル(みなさますぐお分かりの通り5%物
価上昇したから本当にビッグマックの価格が5%上がっているのかというのは
極めて疑問の多い所なのですが、物価上昇率通りにビッグマックの価格が上が
っていると仮定するところあたりから経済学というのは前提をおいてしまうの
です。これではブードゥー教と一緒だろ、としばしば揶揄されることになるの
です。)日本では物価が変わらないのでビッグマックは100円ですね。従って
購買力平価通りですと1ドル=100円の均衡が1.05ドル=100円となり、1ド
ル約95円となる・・・となります。従ってインフレの分だけアメリカの通貨価
値が下がったとも考えられますし(通貨価値説)、日本はデフレのせいで円高
を招いた、などという経済学者も出てきます。

しかし、実際にこのデフレでも松屋の牛丼は値下がり一方ですが日本のマクド
ナルドはここ数年価格を上げていますし、実体経済は経済学の教科書通りに物
事が動かないことは一目瞭然ですね。


実際に何らかの理由で1ドル140円が長く続くとなるとマクドナルドはそれを
みて(経済理論はどうあれ)実需ベースで価格差を調整してしまうでしょう。
一面ではビッグマックの価格が市場を追い掛けているだけなので長期で見ると
当たっているように見えるだけ、とも言えます。もしマクドナルドがこのあた
りの為替水準を見通して価格を変えているとなると今頃為替で強烈な収益を上
げている筈ですがそういう事でもありませんので、まあ、結果的に限りなく購
買力平価に収斂するという程度のことだと思って頂いて結構です。

結局、ドルを買う人が多ければドルは上がりますし、少なければ下がります。
円を買う人が多ければ円はあがる、というそれだけです。
ケインズが喝破していた通り、美人投票の結果でしかなく、どこがどう魅力的
なのか(顔がきれい、胸が大きい・小さい、足が長い、目がきれいなどなど)
こまごまとしたファクターを言い争ったところで意味がなく、「何となく美人
だ」と思った人が投票すればその人が美人ということで、細かいファクター
(為替でいいますと金利差、とか成長率とか実質金利がどうしたこうしたとい
うテレビでよくやっている議論)は全く意味がありませんがこれについては更
に後述します。

それでもどうしてもこれで勝ちたいという輩がでてくると、みんなが買う前に
先回りして買ってしまう、みんなが売る前に先に売ってしまう、という後出し
じゃんけんしか絶対に勝てませんよね。

これがHFTです。スーパーコンピューターを使い徹底的に注文システムを精
査し、注文が入ってから執行するまでの0.03秒位のラグを使って注文が執行す
る前に入り込んで執行してしまうという何ともすごい事を考えた訳です。

あらゆる注文を先回りして売買してしまう。為替市場ではOTCという相対取
り引き市場が中心ですから取引所だけを狙い撃ちする株式に比べるとHFTは
難しいと言われますが、それでも「ぼけた相手」を見つける事により収益を生
み出す可能性は十分あります。

これを1銭程度の収益で1分間に3万回とか繰り返す事になる訳で、これが現
在の高収益の柱になっています。

しかし、いずれにせよゴールドマンではないので我々にはこれは不可能です。

これと同じ発想でもう少しローテクなアルゴリズムを使っているのが当ブログ
の前橋さんによるクロコダイル通信です。
これは今年既に収益が黒字になっていることでもおわかりのようにこういう横
ばい相場には強いのです。しかし、リーマンショックのようなものがおきると
当然アルゴリズムを無視してブレークしてしまいますので、通常損失を出して
しまいます。

ただ、そういった事はほぼグッチーブログでは予言できてしまうので、両方見
ていればまあ、今の所完璧だろう、と考えている次第です。(相当手前味噌で
あることはご勘弁を!)

となればまず為替価値とは何かということを突き詰めねばわかりません。
しかし、金利差、とか成長率の差など、全く当てにならないことは先ほど申し
上げた通りで過去が証明しています。昔は日米金利差3%以上ならドル高とか
よく言った訳ですがだいたい世界の為替のトレーダーはそんなものを見ていま
せんし、先ほど申し上げたように結局美人投票でしかないのです。

となると、だれが今一番美人と認識されているかを突き詰める方がはるかに有
益ではないですか??

私がここ数年考え方を変えて「ドル安円高」と言っているのはまさにそういう
ことなのです。
美人度から見た時にどうも日本が相対的にきれいに見えますね。

まず、世界中で国の借金を自分の国だけで賄っている国は日本しかないのです。
そして世界最大の債権を保有しています。世界中に対してサラ金を経営してい
るようなものですから儲かるに決まっていますね。
更にだからといってサラ金だけを経営している訳ではなく、アメリカがとうの
昔に放棄した製造業を未だ保有し、それがまだ現役で生きている・・・つまり
世界中の人々が欲しがる物を常に作り続けている。はやぶさ。H2Sロケット
など、最先端のものはほとんどが日本製で、自動車は当然この競争力。新幹線
も毎日無事に定刻通り走っています。これを支えるインフラは(人の面も含め
て)一朝一夕に真似できるものではないのです。

そして資産を置いた場合。
例えば欧州ですと今回のようなことがおこります。欧州通貨であるユーロの価
値を守ってくれる中央銀行が機能していない。ユーロの価値は一体だれが守っ
てくれるのでしょうか。
アメリカは厳しいマネーロンダリング規制でいつ資産凍結されるかわかりませ
んし、何より世界中の資産家はドルは既に十分持っています。中国ではいつ財
産が没収されるかわかりませんし、豪ドル国債で保有して1000億円売却したら
一日中ストップ安になってしまいます。
日本国債市場なら10秒もすればもとの値段に戻ってしまうでしょう。(極めて
流動性が高い)。そして何より決済も1日違わず行われますね。(これも海外
市場ではなかなか難しい)

不動産はどうでしょう。
ニューヨークで不動産を買って隣がユダヤ人の保有不動産だったり、テナント
にユダヤ人がいてたたき売ったというアラブ人は現実にたくさんいます。
そしてそのいざこざの裁定に使うリーガルフィーは莫大で、軽く2-3億円に
なります。

何より金持ちの場合、歩いているだけで危険なのでガードマンを何人も雇うコ
ストが必要ですが、日本では全く必要がありません。
確かに金利は1%ですが、それらのガードマン20人を24時間で雇うコストを勘
案すればアルゼンチンで10%の金利をもらうよりはるかに日本の方がベター
だ、ということになるでしょう。

病気になった時はどうでしょうか。日本の医療機関なら世界最先端です。

しかし!!
それでも周り中に畑しかなかったら誰も来ません。
しかし、東京は今や世界で一番パワフルでおしゃれ、かつ安全な都市です。

こうして見てみますと日本にお金をおかない理由を探す方が難しい。
先ほど申し上げたストレンジ理論というのはこれに防衛力という考え方を導入
していて、自分の資産を最後まで守ってくれる米軍がいるアメリカが最強だ、
ということになるのですが、日本には米軍がこれだけいる訳ですからその点か
ら見ても文句のつけようがありませんよね。

これはぐっちー理論とでもいうべき為替に対する考え方の集大成なのですが、
結局その国、そしてその国の国民がどれだけの価値を産み出しているかという
現在価値プラス、将来的にどれだけの価値を産み出すだろうか、という期待値
の総和が為替の価値を決定し、それから借金などの変数を引いて算出す
る・・・ということになるでしょうね。

この変数は今日本で議論されている借金の総額ではなく、返せるのか、という
能力そのもので(サステイナビリティーといいます)、結局最初の話に戻って
しまいます。国内だけで借金をしている訳ですから価値を産み出し続けていれ
ば結局返せるのです。

例えば原油を産出するからその国の経済や為替が強いとテレビなどで経済学者
がしゃべるわけです。原油とは高く売れるから、なのでしょうが、それなら
我々が産み出している付加価値はどうみればいいのでしょう。

原油や穀物を産出しているから豪ドルが強いなどといっても天候不順で穀物が
取れなくなれば終わりですし、原油価格が下がればすべては幻です。

その時々の世界情勢を睨みつつ新たな価値を産み出し続けている・・・という
面から見れば原油、穀物のように目に見えるものではなく、常に新しい付加価
値を安定的に産み出し続けられる国の通貨が強いのは当然ではありませんか。

実はその強さに一番気が付いてないのは日本人ではないかと思っています。
藤巻某氏などはわが校の先輩であるのですが、このあたりが全く分かっておら
ず、1980年代から!!! 円安、日本国債暴落を言い続けている訳ですね。そ
れでも本が売れるのは御人徳としか言いようがありませんが、根本的に金融市
場がわかっておられない、としか言えません(笑)。

よく考えて頂きたいのですが、スイスフランが戦後あの低金利であれだけの強
さを保ったのは預けたカネの氏素性が絶対にばれない・・という極めてダーク
な理由が原因だった訳です。

それに比べれば日本は随分と「上品」で真実の価値を産み出し(現在価値)、
今後も産み出し続けるという期待値が極めて高く(国民性、教育水準など)借
金も全部自分で賄っている訳ですからどうみてもこの国の通貨が弱くなる理由
はありません。

心配なのは政治力ですか?
不満はいろいろあるでしょうが、日本だけが世界中の国とこれだけ上手くつき
あっているという現実がある訳です。日本のパスポートで入れない国はありま
せんよね。そして何より日本人ならだれでもパスポートを保有する事ができま
す。

過去の偉大な皆様のおかげでそれだけの信頼を築いた、という事実も一方にあ
る訳ですが、現在ではそういう日本に住みたい人は世界中にあふれるほどいる
訳です。こういうお話をするとフィリピンパブのお姉ちゃん的な事を予想され
るかもしれませんが、お話ししたように世界の資産家が資産を持って集まって
くるのですから、益々世界の富が日本に集中すると考えることもできます。

ということで結局1ドルいくらになるのでしょうか。

最新のビッグマック指数ですと1対1で誤差を無くすと1ドル98円になるそう
ですが、これは結果にしか過ぎないので市場ははるかにその先に行く事でしょ
う。

1ドル50円になったとすると、500ドルのニューヨークの最高級ホテルが何と
25000円になってしまうのですが、それなら東京の普通のホテルの値段ですね。
恐らくそうなった時点で・・・つまりある為替水準で見た時に圧倒的に安く同
じサービスが海外で手に入る・・・と大多数の日本人が動き出すのではないか
と思います。今の韓国旅行ブームがその一例でしょう。(しかしだからといっ
て円がウォンに対し安くなるようなボリュームではないのですが)


つまり、円を売ってドルにした方が得だ!! と考える時点・・・これが円高
の転換点で、個人的にはあっとおどろく価値観の変容を産み出す地点は50円位
ではないのかなと思います。但しそうなると日本中の円が流出する事になりま
すね。そうなると当然金利が上がりますので、再びどこかで均衡する・・・と
経済学では教えます。そんな、理想的な展開にはなりそうもないですが、実際
は如何でしょうか。