テレビ東京の「午後のロードショー」という映画番組で、懐かしい作品を放送していた。
▼Amazon Prime Video
※1986年制作
こんな話である。
オーストラリアの奥地に白人でありながらアボリジニーに育てられた、「クロコダイル・ダンディー」という名前の男(ポール・ホーガン)がいた。
そこへ、「クロコダイル・ダンディー」の噂話をきいたニューヨークの新聞記者スー(リンダ・コズラウスキー)が取材にやってきて、ジャングルで取材をしながら数日間の共同生活を送る。ダンディーに惹かれたスーは自分がニューヨークに戻る時に、一緒に来てみないかとダンディーを誘う。
大都会ニューヨークにやってきたジャングル育ちのダンディー。
そこにはもちろん様々なカルチャーギャップがあり、いろいろなトラブルが起こる。
時にはジャングルの時のように大振りのナイフ一本で切り抜けてしまったりもするが、それはそれでなかなか痛快な感じであった。
そして、このカルチャーギャップをテーマにした作品を、今、観直す現代的な意義とはなんだろうかと考えてみた。
最初に観てから30年は経っていると思うのでその時の感想は定かではないのだが、今回の観直しではカルチャーギャップよりも人間同士の繋がりというテーマを、当時よりもかなり強く感じた気がした。
人々の日常は人間同士の繋がりによって支えられているのであり、ニューヨークの白人にはない率直なコミュニケーションでカルチャーギャップをものともしないダンディーの姿から、それを垣間見ることができたということかもしれない。
以下、ネタバレありの感想を一言。
最後はもちろん、スーとのお決まりのハッピーエンドとなるのだが、スーと別れてアメリカの旅に出ても良かった気がした。
続編への伏線を感じさせて。
翌週に続編の放送もあったので、こちらも観てみたがやはりアメリカの旅ではなかった。
▼Amazon Prime Video
※1988年制作
スーとニューヨークで暮らしていたダンディーだったが、ひょんなことからマフィアに狙われることになり、オーストラリアに戻って、マフィアを迎え撃つという話であった。
もちろん都会生活に慣れたマフィア達にはオーストラリアの圧倒的な自然の前に為す術がないのである。
自然を巧みに利用しながら悪意に満ちたマフィアを次々と倒していくのはなかなか痛快であり、これまでの信頼関係で仲間が協力してくれるところには、前作と同様の人同士の繋がりというテーマを感じたが、映画作品としては前作の方が断然に面白かった。