100分de名著 マルクス・アウレリウス「自省録」(2019年4月) その2 | 日々是本日

日々是本日

bookudakoji の本ブログ

【公式】100分de名著:86「自省録」

※「100分de名著」は各回 25分×4週 = 100分 で毎月一冊の名著を紹介するNHKの番組である。

 

2019年4月の「100分de名著」はマルクス・アウレリウス「自省録」だった。

 

第2回以降を観ると、この本の名著たるところはその実践的な内容によっているということがわかったので記事を追加することにした。

 

 

第2回 は「「他者」と共生する」である。

 

この回は人間関係の問題を取り扱っており、キーワードは「対立」である。

 

人間は対立する状態が本来のあり方ではなく、協力する状態が本来のあり方だという。

 

現代の心理学も人間は「協調的かつ競争的」であり、「協調の中でいかに健全に競争するか」ということ

を教えている。

この「対立」への実践的な解決はこうである。

 

1) 怒りをぶつけても事態は改善しないから怒らない

 

2) 怒りのぶつけ合いという争いのテーブルから降りる

 

3) そもそも寛容であることによって怒りから自由になる

哲学を実践するとはこういうことであった。
 

アウレリウス自身の表現はこうだったそうである。

 

「絶えず波が打ち寄せる岬のようであれ。

 岬は厳として立ち、

 水の泡立ちはその周りで眠る。」

 

------------------------------

各回のタイトルは以下の通りである。

 

第1回 自分の「内」を見よ
第2回 「他者」と共生する
第3回 「困難」と向き合う
第4回 「今、ここ」を生きる

 

解説者は哲学者の岸見一郎さん。

 

原典の岩波文庫版の翻訳者は神谷美恵子さん。

 

▼岩波文庫版(翻訳:神谷 美恵子)

自省録 (岩波文庫) 自省録 (岩波文庫)
928円
Amazon

 

 

▼NHKオンデマンド 特選ライブラリー(単品 108円)

100分de名著 マルクス・アウレリウス“自省録” 第2回「“他者”と共生する」