「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」 第54話 王様の3つの質問 | 日々是本日

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アジャン・ブラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」

第54話 王様の3つの質問

 

 

トルストイの短編に基づく昔の講演の話である。

 

---あらすじ---

ある国王が人生の哲学を求めていた。

そして国王は、答えは3つの根本的な問いにあるという結論に行き着いた。

その問いとは、

1.最も重要な時間とはいつか

2.最も重要な人とは誰か

3.最も重要なこととは何か

そして国王はある世捨て人から答えを得る。

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こういう話は、自分の答えを考えてから

先を読んだ方が良い。

 

 

 ※

 ※

 ※

 考

 え

 る

 時

 間

 ※

 ※

 ※

 

 

「1.最も重要な時間とはいつか」という問いの答えは、

「今」であるという。

 

これはもう、禅の基本的な考え方である。

マインドフルな心は、今しか見ない。

 

「2.最も重要な人とは誰か」という問いの答えは、

「一緒にいる人」だという。

 

この相手には3種類あるという。

一つは夫婦のようにいつも一緒にいる人。

もう一つはその時、目の前にいる人。

更に自分自身である。

 

夫婦の例はわかりやすいが、

2つ目は、ビジネスで商談をしている人、相談に来る人など、

目の前にいる人の為に心を砕くということである。

 

3つ目は「第12話 心の扉を開くということ」でも語られていたように、

自分自身も他者と同様に大切であるという考え方である。

 

著者は、一人でいる時は自分自身を大切にすると言う。

 

「3.最も重要なこととは何か」という問いの答えは、

「ケアすること」だという。

 

これは注意を払うことと面倒をみるという意味だと言う。

 

そのためには押し付けの愛情、評価や条件つきの愛情から去らねばなるまい。

 

つまり、最も重要な時間に、最も重要な人に、最も重要なことをなすということは、

 

今、一緒にいる人の心に寄り添うということである。

 

これが我々が四六時中行っていることの核心であり、

これ以外のことはしていないのだ。

 

とすればこのことを十分に行うこと以上に重要なことなどないのである。

 

マインドフルな心はいつも、今、一緒にいる人の心に寄り添う。