アジャン・ブラム「マインドフルな毎日へと導く108つの小話」
第8話 スーパーで出会った子ども
マインドフルな毎日へと導く108つの小話
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スーパーなどでよく目にする、親が子どもを叱る話である。
---あらすじ---
ある子どもが、牛乳瓶を落として割ってしまった。
母親は「バカ」と叱った。
別の子どもが、蜂蜜の瓶を落として割ってしまった。
母親は「そんなことしちゃダメ」と叱った。
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叱り方の違いの話である。
教育やビジネスの本でも、
「ダメなところを具体的に指摘して、その人全体については評価しないようにする」
と書いているものは多い。
こんな出来事が思い出された。
昔、年下の若者が上司になったことがあった。
その若者は最初の挨拶で、
「役職というのは組織の役割で私が偉いわけではありません。」
と言った。
会社勤めをリタイアしたら、
実は自分はただの一人の人間に過ぎなかったということに気づいたという話もある。
その人全体についての評価というものは下げる方にも、
上げる方にも意味がない。
マインドフルな心は、人に優劣を見ないだろう。