2009年に読んだ本で特にお勧めしたい10冊を振り返って締めくくります。

その前に、今年の本ブログの活動を振り返ります。そもそも本ブログは4月ごろ立ち上げ、「本を読むこと」の必要性とその「読み方」を中心に私なりの意見を述べてきました。

一介の社会人(しかも若い)の意見に耳を貸すほど暇ではないと思われるかも知れませんが、このブログの目的として全く本を読まなかった私が多くの本を読む習慣を身につけ、自らの糧にすることができました。このすばらしい習慣をこのブログを目にした皆様にも身につけてほしいと思ったからです。そして、この活動は有名人や、各界の識者には決してできないと思ったからです。
この理由は以下のとおりです。

 ・すでに有名となった方がよく読む本をそれまで本を読んでこなかった人
  が読んでも同じ糧は得られない。
 ・有名となった方が後から思い起こしながらどのような本を読んだかなど
  といった情報は意味を成さない。こういった場合、必ず美化や脚色が入
  るため。現在の自分から逆算するため、本当に重要なことが見えない。
 ・有名人と自分との違いを理由にあきらめていしまうという弊害がある。

そういうわけで、入社3年目でSEの仕事をしながら普通の27歳として生活をしている私が今年読んだ本を振り返ります。(今年売られた本がすべてではありませんし、私の成長に合わせて読む本の趣向も変わってくるため、そのあたりも考慮していただければと思います。)
また、入社1年目、2年目に読んだ本(良書は手元に残してあるので)についてもあのころの気持ちを覚えているうちにブログとして記録に残しておこうと思っています。


今年読んだ本と読み方など全体の総括

1.さまざまな分野に興味を持ち始めた。
  2008年(社会人2年目)は社会人として必要と思われる分野(HOWTO本、
  成功本、起業など)に限られていたが、経済学、旅行、健康などにも手
  を出すようになった。
2.読む本が分厚いものが多くなってきた。
  2008年(社会人2年目)は新書や流行のビジネス書を読むことが多かっ
  たが、2009年はハードカバーのものが増え、内容も重厚なものが多かっ
  た。ただ、軽めの本も手に取り、同時に読むことでバランスをとった読
  み方ができた。
3.読むスピードが遅くなった。
  2008年(社会人2年目)は軽めの本が多かったことから、本の一番いい
  たい部分を先に読んで他は読まないなど、虫食い読みをしたり、ざっと
  眺めてだらだら書かれている部分は飛ばすといったことを行っていたが、
  2.のとおり、読む本の内容が重厚なものが多くなったことからじっく
  り読むことが増えた。


ごちゃごちゃ長くなりましたが、2009年読んだ本の中でのベスト10の紹介です。


第1位 ブラック・スワン
ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質ブラック・スワン―不確実性とリスクの本質
(2009/06/19)
ナシーム・ニコラス・タレブ
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前作「まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか」同様、かなり面白く、大変勉強になる本。ダントツの1位でした。一見金融取引にのみ商店を当てた話のようですが、内容は哲学的な部分が多くわざと金融取引の話は出さないようにしてある。絶対にお勧めな一品です。ちなみにこの本を翻訳している望月衛さんが他にも翻訳している本(やばい経済学など)も大変面白く、この方が翻訳したものを読んでいくのも面白い。


第2位 ブルー・オーシャン戦略
ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する (Harvard business school press)
(2005/06/21)
W・チャン・キムレネ・モボルニュ
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企業の中で生活していくうえで、身に着けていると一目おかれるのでは?と思われる本。他社製品(サービスを含む)と比較した際に、特徴をわざとずらして新たな顧客を引き込むなど、成功事例をふんだんに盛り込みながらさまざまなアイデアをかき立てられる本。自分の中に戦略、方針を持っていたほうがプレゼンもしやすいでしょうし、軸がぶれれないので、ぜひ読んでいただきたい。ちなみに私もこの考え方を持ち出して社内で提案してみましたが…上司はわかってんだかわかってないんだか??


第3位 ザ・ゴールシリーズ
ザ・ゴールシリーズを参照。(結局シリーズすべてを読んでしまいました。)


第4位 自分の中に毒を持て
自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか (青春文庫)自分の中に毒を持て―あなたは“常識人間”を捨てられるか (青春文庫)
(1993/08)
岡本 太郎
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自己啓発本と言えばよいのだろうか?生きるということに強い情熱を燃やした本。他の自己啓発本の著者と異なり、芸術家である岡本さんが書かれたとあって、他の自己啓発本がどれも同じように見える中、一線を画す一冊といえる。落ち込んだときにぜひ読んでほしい。


第5位 ジム・ロジャーズ
冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行 (日経ビジネス人文庫)冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行 (日経ビジネス人文庫)
(2004/03/02)
ジム・ロジャーズ
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冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 (日経ビジネス人文庫)冒険投資家ジム・ロジャーズ世界大発見 (日経ビジネス人文庫)
(2006/01)
ジム ロジャーズ
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こちらもジム・ロジャーズの著書としてどこかでまとめて紹介したいと思っているので簡単に。他の投資家と異なり、世界中に投資先を求め、実際に世界を旅したという話。単なる旅行本と異なり、また、単なる投資を奨める本とも異なる本。


第6位 ジャレド・ダイアモンド
ジャレド・ダイアモンドを参照。


第7位 バブル再来
バブル再来バブル再来
(2006/05/12)
ハリー・S・デント・ジュニア
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人口統計と、年代別の消費の動向を基に株価の行方を予想すると言う考えを述べている本。ちょうどサブプライムローン問題により株価が大幅にダウンしてしまい、本書に書かれている予想に反してしまったが(ブラックスワンで述べている考え方を知る前だったので非常に残念だった)、消費が起こり、企業の商品が売れることで業績が上がり、株価が上がるという基本的な考え方を思い起こさせてくれる。


第8位 決算書の暗号を解け!
決算書の暗号を解け! ダメ株を見破る投資のルール決算書の暗号を解け! ダメ株を見破る投資のルール
(2007/10/25)
勝間和代
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勝間和代さんの著書の中で最初の方に書かれ、最も面白いと思った本。もともと勝間和代さんは監査法人に勤めていたという経歴からも、数ある著書の中で最も専門的な内容になっている本。粉飾決算のからくりなどの暴き方のほか、優良企業の見分け方が決算書ベースで述べられており、株取引銘柄の選定に使用している。


第9位
できる若者は3年で辞める!―伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てるできる若者は3年で辞める!―伸びる会社はできる人よりネクストリーダーを育てる
(2007/03)
久野 康成
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今年で社会人3年目ということで、会社を辞めたり、入社当初のやる気がなくなっていく同期を見ていく中で、自分のキャリアを考えるために手にした本。専門分野を作り、そのエキスパートとなることを希望したほうがよいという風潮の中、今後の社会に必要なのはゼネラリストであり、リーダーとしての資質を伸ばすべきだという本。大変ためになるとともに、社会人3年目として何をやるべきかを示してくれた本。


第10位 1日3万円稼ぐデイトレ実況中継
普通のサラリーマンでも絶対勝てる! 1日3万円稼ぐデイトレ実況中継普通のサラリーマンでも絶対勝てる! 1日3万円稼ぐデイトレ実況中継
(2005/11/30)
谷本 達也
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とても読みやすく、内容も軽い本だが、著者の株式投資の方法をわかりやすく生活リズムも含めて説明している。四季報CDを用いて優良株をスクリーニングすることで効率的に投資判断を行う手法で、スクリーニング条件に「決算書の暗号を解け!」に書かれている内容とかみ合わせることで、私なりの投資方法を作ることができた。しかし、本書の初版が2005年でそのころの日経平均の動きを見ると…。この投資方法もまぐれの中での産物に過ぎないのでは?と思った。HOWTO本を読むときには出版日にも気をつけるべきだと勉強させられたため、あえてランクインとしました。





ここで紹介する2冊は”明日から役に立つHOWTO本”でも”どのように考えるか?”といったことを述べるようなものでもなく、純粋に知的好奇心を満たしてくれる本である。

両方とも非常に壮大なテーマを扱っており、ざっとあらすじを読んで終わりというのではなく、じっくりと読み、たのしむ価値が十分にある本といえる。


銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎銃・病原菌・鉄〈上巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
(2000/09)
ジャレド ダイアモンド

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銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎銃・病原菌・鉄〈下巻〉―1万3000年にわたる人類史の謎
(2000/09)
ジャレド ダイアモンド

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地理的な制約、農業生産に適する作物の分布、食糧生産の発展に伴う分業化、家畜との共生などを鍵に「なぜ、人類社会はこれほど異なった発展の道筋をたどってのか?」を説明している本。本書は著者の理論を順を追って説明する構成になっており、引き込まれるような面白さがある。



文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)
(2005/12/21)
ジャレド・ダイアモンド

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文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)
(2005/12/21)
ジャレド・ダイアモンド

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社会の崩壊につながるさまざまな要因(環境、気候、敵など)について、過去の事例(イースター島、マヤ文明など)を取り上げて説明している。本書は「銃・病原菌・鉄」ほどストーリーだったつくりになっていないため、少し読みにくい。しかし、「銃・病原菌・鉄」に比べると現状の問題を指摘するものや、これからも発生しうる過去の事例が多く、特に環境破壊についての考察は勉強になる。ただ、最後のまとめの中で、非常に厳しい環境破壊などの問題にさらされている現代人の今後について、これといった解決策を示すことなく、楽観的に人の知恵が乗り切るだろうという結論にはいかがなものかと思った。


同コラム:何を読めばよいのか?」で社会人の一冊目としてキャッシュフロークワドラントを紹介したが、その後はどうだろうか?

着実に本を読む癖をつけているだろうか?そして、コンスタントに本に触れているだろうか?

コンスタントに本に触れるように心がけるとひとつに壁にぶち当たるはずである。それは「面白そうな本になかなかめぐり合えないときがある」ということだ。ちなみに私の場合、面白い本に出合えるときには一気に何冊も見つけられるがそうでないときはからっきりである。(むらっけのある性格のせいかも知れませんが…)

読みたい本を探すのに苦労するのは選ぶ本の趣向の変化もあると思う。私(ビジネス書を読むようになって3年目現在)の読む本、面白いと思う本をはだんだん文字量が多く、少し前の私ならば絶対に読まなかったような本ばかりになってしまった。そして、今まで千円程度の軽い啓蒙本やHOWTO本も読んでみたりしていたが、まったくやる気が無いときに立ち読みでぱらぱらめくる程度で、ほとんど読まなくなってしまった。(ぱらぱらめくっても「あ、そんなものか」程度にしか感じなくなった)

また、著名な方の推薦本も、そのときの自分の興味の方向や専門分野の違いから必ずしも良書とは限らない。

やはり、自分で探す力というものが必要なのである。
そこで、私が実践している本探しの方法を2つ紹介したい。

1.本を読む際にドックイヤーをつけて読む

本を読んでいる最中に別書から引用があり、興味がありそうであればドックイヤーをつけ、読み終えたあとに見返すというだけ。「なーんだ」と思うかもしれないがシンプルで最も効果的なので是非実践するべきである。(線を引いたり付箋を貼ったりといろいろな方法があるようだが絶対にドックイヤーがいい) しかし、この方法では、読む本の分野が集中してしまうという欠点もある。

2.大型書店めぐり

こちらも非常に簡単であるが、時々非常に興味深い本にであったり、昔面白いと思った本の著者が別の本を出していたりと、意外と実りがある。
ただ、ひとつ注意したいのは本屋さんも客商売であることである。誰もが手に取りやすいようなキャッチーなタイトルの本や、内容の薄いHOWTO本を大々的にお勧めしてくるので、これに引っかからないようにしなくてはならない。(これを考えるとやはり小さな本屋では良書を期待することは難しい)

私がよく利用しているはジュンク堂(新宿店)にあるプロフェッショナルの本棚というフェア?である。内容がかなり充実していて、分野もさまざまなので非常に面白い。


どちらも非常にシンプルな方法なので、参考にしてもらいたい。