2024年の根岸S エンペラーワケア | 吉岡の戯言

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第38回根岸Sは、ロードカナロア産駒のエンペラーワケアが優勝しましたが、配合の最大の特徴は、ストームキャット3×3です。私は、近親交配の配合のセオリーは3×4(4×3)と考えており、濃過ぎず薄過ぎずの適正な血量を支持しているので、3×3は強烈な個性か、生産者の強固な意志を、換言すれば「狙った配合」を感じ取れなければ、高い評価をしません。勿論、ブリックスアンドモルタル(ストームバード3×3)、デインヒル(ナタルマ3×3)のように競走馬としても種牡馬としても成功した例は枚挙に暇はありませんが、日本では、96年のダービー馬フサイチコンコルド(ノーザンダンサー3×3)ぐらいしか思い浮かびません。さて、エンペラーワケアの血統表を眺めていると、ストームキャット3×3以外にミスタープロスペクター4×4、ヒズマジェスティとグロースタークの全兄弟5×5があります。この素敵なシメントリーは、過去に遡って万華鏡のように幻想的な美しい広がりを醸し出していて、素晴らしいな将来を予感させます。