秋華賞回顧 | 競馬ブック CPU泣き笑い 

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 レースラップとしては、前半3Fが33.8秒。後半3Fが35.3秒と1.5秒前半が速いペースとなりました。全体がこのペースだと確実に前潰れとなり、後方に位置した馬が上位入線します。しかし実際は前半3Fを33.8秒で走ったのは逃げたノットフォーマル一頭で、以下2番手ホワイトエレガンス34.5。3番手テンダリーヴォイス35.0。4番手シングウィズジョイ、レッツゴードンキ35.2。その後の6番手が3着したマキシマムドパリ35.3秒です。前半3Fタイム上位5番手までは10着以降の着順となりました。しかし前半35.3秒で走ったマキシマムドパリが後半それより0.3秒速い35.0秒で走っています。ノットフォーマル、ホワイトエレガンスは明らかに前半速すぎます。3番手から6番手くらいでも、すこし速いと思われるだけで、速すぎると断言できるペースでは無かったと思います。単にペースが速かっただけが敗因ではなく、他の要因も加味されての2桁着順であったと思います。特に3番人気のレッツゴードンキはゲート内で突進し、飛び上がるようなスタートとなってしまいました。また道中もオーストラリア生まれのトライアビット(リングハミの改良型のようなもの)の効果も発揮されず、行きたがり、折り合いを著しく欠く道中となってしまいました。あれではスタミナ、勝負所での瞬発力を出すことは出来ません。精神力も実力のうちです。残念なレースとなりました。このハイペースがレース全体のペースを速めたことは間違いなく、このことにより勝ちタイムもレコードに0.1秒遅れの1.56.9秒と速い勝ちタイムとなりました。やはり行く馬が行っての競馬でないとタイムを含めてのレースの質は向上しません。その観点からは良いレースであったと思います。このブログで戦前ミッキークイーンにも危険度があると書きましたが(ホットコーナー指数からみて)道中は8番手。4角は6番手と、このハイペースでも普段とは違う前々の位置どりでホットコーナー指数上の危険を回避して、見事優勝しました。浜中ジョッキーの素晴らしい騎乗及びペース判断(位置取り)であったと思います。2着のクイーンズリングは4角14番手と4角の位置取りの順番としては後ろ目ですが、実は前半3Fを36.2秒で走ってのもので、番手は14番手ですが、勝ったミッキークイーンの6番手前半3F35.8秒で走ってのものと比較しても、タイム的には遅いものではありません。その上前潰れ気味の益を受けての出走馬中最速上がりを発揮しての2着となりました。この馬は輸送での馬体減が以前より心配とのことでしたが、今回は近くの京都でのレースとなり、+8K(前走より)での出走で力を発揮しました。それにしても勝ったミッキークイーンの前後半3F(35.8-34.6)は素晴らしい数字です。テン良し、ナカ良し、シマイ良し。この言葉がピッタリのベストパフォーマンスでありました。戦前のホットコーナー指数からの危険度と同じようなレースとなってしまったのがタッチングスピーチ。道中が最後方で、4角が16,17番手での直線となり、いい脚を使いましたが、この6着までが精一杯の結果となってしまいました。ミッキークイーンと比較して行けなかったのが敗因です。行けば末脚をまったく発揮できなくなるかもわかりません。よってこれも実力といえば実力です。ミッキークイーンは今後ますます力をつけて、世界に羽ばたいてほしい、そう思わせるレースでした。最初の秋G1であるスプリンターズSが、私の中では凡戦でした。それに比較して、今回の秋華賞は良いレースでした。やはり競馬はこうでないと、心にしみ込んできません。いいものを観ました。


 それでは   皆さん  GOOD LUCK(TY)