「白鯨」脚本執筆の為にアイルランドへ、そこで体験した様々なキテレツ体験!
◇緑の影、白い鯨◇ -Green Shadow, White Whale-
レイ・ブラッドベリ 川本三郎 訳
破天荒な映画監督J・ヒューストンに、そして「白鯨」に翻弄された若き日のブラッドベリ。緑の島アイルランドを舞台に繰り広げられる自伝的長編小説。
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「緑の影、白い影」です(・∀・)
アメリカ文学の雄、「白鯨」。この大作を映画化した監督のヒューストンはハリウッド界の赤狩りに嫌気が差してアイルランドに逃れ、脚本を書かせるにあたり、ブラッドベリも呼びました。半年間ブラッドベリはヒューストンのはっちゃかめっちゃかに振り回され(マジで)泣きながら脚本を書き、アイルランド人と関わり話をしながら「アイルランド」という国を知っていきます。
というか……「どこかで読んだことあるな?」その通り。ブラッドベリは時々「愉快なアイルランド人もの」つまり「アイリッシュもの」と呼ばれる不思議というよりもおかしな短篇を書きますが、まさにそれです。あれらは全て濃い半年間の中でブラッドベリが見聞き体験したものだったのです。‥‥もちろん多少の脚色はありますがそれでもものすごく濃いな体験をしたことになります。読むとすごくワインを飲みたくなるし、家に拒否られないか心配になるし、物乞いの赤ちゃんの顔を見たくなる← 流石は幻想SF作家、異国に旅すれば幻想とはちゃめちゃだらけになれるようです← しかしそれなら章ごとに目次をつけるべきだったと思います。間違いなく!
アメリカ人とは全然違うアイルランド人。彼らは酒と音楽と喧嘩と愚行がものすごく大好きです。はっきり言ってそれが人生です。脚本の仕事はもう2度とやりたくないと思ったブラッドベリでしたが彼らに会えたことは大きな慰めと作家として糧になったと思われます。へい、乾杯!
「緑の影、白い鯨」でした(・∀・)/
アリバイを証明してくれるのはただ一人、その人がいなかったら死刑になっちゃう!!(*^o^*)/