川上弘美 No.19◇パレード◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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ある日突然、その「赤いもの」は現れたーーー突然現れた不思議な存在と小学生の「わたし」の忘れかけていた遠い日々。

 

 

 

 

 

◇パレード◇

川上弘美

 

 

お昼のそうめんでお腹がくちくなり、センセイおてのひらを重ねまどろむうちに、ツキコさんの心にぽっかり浮かび上がる少女の日々。ある日突然あらわれた「モノ」たちとの交わりと胸の奥が小さく波立った教室でのあのこと。忘れかけていたけれど、ずっと心の底に残っていた不思議な出来事を、愛らしいイラストとともに描く、名作「センセイの鞄」から生まれ出たもう一つの物語。

 

 

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「パレード」です(・∀・)

 

 

「センセイの鞄」番外編と言うべき「本には決して書かれなかった、作者である私も知らないセンセイとツキコさんの時間」の物語です。今、「語られなかった物語」はスピンオフと称してバンバン作られていますがまさにあれですよね。作品では書かれなかったけど紛れもなくあの中の前後の物語です。

 

 

「昔の話をしてください」で始まったツキコと赤いものの物語。穴熊とか砂かけばばあ、なる存在を背中にくっつけた友達も登場します。守護霊、と言う割には何もしませんが、彼らはきっとその子たちのこころをよく知っていると思います。

 

 

ツキコさんの体験は小学生の大多数が体験していると思います。自分も有りました。ゆう子ちゃん切ない……電車で後ろめたいまま話す場面と天狗のことを話す場面は本当に切なく哀しいです。

 

 

小学校に限りませんが学校での思い出はパレードみたいだなと思います。側から見ると明るくわいわい楽しそうで、でもその中にはゆう子ちゃんみたいなひとりぼっちもいる。そしてパレードには終わりが来るーーー天狗もそう言ったパレードの出し物の1つで、きっと小学校の卒業したらいなくなっちゃったんじゃないでしょうか。想像だけど。

 

 

「パレード」でした(・∀・)/ 

次も川上弘美ですエッセイです(*^o^*)/