映画の小道具である拳銃には死の弾丸が。夫は無実を証明すべく撮影現場に乗り込む!
◇撮影中◇ -Show Must Go On-
コーネル・ウールリッチ 村田勝彦 訳
彼女はハンドバッグを開け、二八口径の小型拳銃を取り出した。冗談めかして"夫殺し"と呼ばれているやつだ。「そんなものを、どうするんだ?」ブレインはたずねた。
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ブレインは女優エイダ・アリグザンダーの夫である。しかし妻が売れすぎるのはなかなか辛い。自分は妻のおまけで「エイダの亭主」と呼ばれる始末。もうこんな生活はほとほとうんざりだ。
そこにエイダが帰ってきた。なんでもライバル女優のドリーから新しい役を奪ったという。そこで練習することになった。しかも小道具で小型拳銃も借りて来た。ブレインは驚くがエイダは中は空砲だから問題無いと言う。……そのはずだったのにいざ撃ったら入っていたのは空砲では無く実弾だった!
エイダは死に、ブレインは殺人容疑をかけられてしまう。ブレインはスタジオに乗り込み、ある作戦を実行する……
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「撮影中」です(・∀・)
前作は妻が夫の為に奔走しましたが今度は夫が妻と自分のために奔走します。出ていこうとはしていたけど殺人容疑かけられちゃ仕方ないよね。
本作も短篇なのですぐに犯人が分かります。動機も十分だし。けれどその真相の明かし方がウールリッチっぽい。緊張感も気迫も十分。きっとこういうところがサスペンス・ミステリーの第一人者と呼ばれる所以につながったのでしょう。あー早く長編が読みたい! でもできる限り時系列で読みたいし! どうしてかって? 下手したらネタバレされるからだよ。
「撮影中」でした(・∀・)/
次は諸事情あって川上弘美です(*^o^*)/