スタニスワフ・レム No.17◇すばらしきレムの世界 2◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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ベスト・オブ・レム・セカンド!

 

 

 

 

◇すばらしきレムの世界 2◇ -Opowiadania-

スタニスワフ・レム 深見弾 訳

 

 

東欧SF界の巨匠が描く奇想天外の宇宙譚。第一巻にひきつづき、レムのユニークな世界が広がる。物質を食いつくすバクテリアの襲撃を描く『闇と黴』、人間に好意を持った機械と、人間の憎悪が宇宙の果てで織りなすドラマ『ハンマー』、進化論の公式に従って、やがては機械が人間を支配することを予言した『リンファーテルの公式』など六篇!

 

 

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1.闇と黴

 (Cimność i Pleśń)

 ……あらゆる物質を食い尽くし、暗闇の中で繁殖する『ヴィステリヤ・コスモリチカ』を研究していた研究所が爆発した。その威力は大きく、その微生物も死に絶えたと思われたが……?

 

 

2.ハンマー

 (Młot)

 ……宇宙船の相客は超高性能のオートマトンだ。質疑応答で退屈と孤独を紛らわそうとするわたしだったが、いつしか航路上の問題で疑惑が発生し、オートマトンが信頼できなくなってくる……

 

 

3.リンファーテルの公式

 (Formuła Lymphatera)

 ……サイバネティクス科学者リンファーテルは蟻をヒントに超知性を持つ電子頭脳を作り上げてしまった……

 

 

4.手記

 (Pamiętnik)

 ……滅んでしまったエリダヌス座α星から持ち帰った資料は惑星全体を支配する全知全能たる頭脳による手記だった……

 

 

5.真実

 (Prawda)

    ……わたしとマールテンスとガニマルジはプラズマの研究をしていた。プラズマをエネルギーに活用するには星並みのとてつもない高温の火が必要だと分かったわたしたちはその火を起こす実験を行ったが……

 

 

6.二人の若者

 (Dwóch Młodych Ludzi)

 ……宇宙を飛ぶ2つの宇宙船、それに乗る2人の若者。その2つが出逢った時……

 

 

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「すばらしきレムの世界 2」です(・∀・)

これの続刊です。6篇のシリアスで薄寒くなる宇宙and未来譚です。1、2、3、5なんて絶対に起こるに決まってる! 3は19世紀にサリンを作ってしまった某執事漫画を思い出し、5はちょっとウェルズっぽいなとも思ったり。

 

 

人間は科学が発展していくにつれてどんどん予測不可能な事態を呼び起こし、それが人間にとって果たして良いことなのか……レムの作品は警鐘を鳴らすものが多いですが、本書もそれに漏れませんでした。

 

 

「すばらしきレムの世界 2」でした(・∀・)/

1日過ぎましたが、次回から1ヶ月限定の復刻イベこと「既読作家を掘り返せ!」作戦開始! 1回目はあの作品の戯曲版! (*^o^*)/