ロバート・A・ハインライン No.36.5◇フライデイ・下◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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ボスと合流できたフライデイに新たな試練が!

 
 

 
◇フライデイ・下◇ -Friday-
ロバート・A・ハインライン 矢野徹 訳
 
 
ひょんなことから出生の秘密を洩らしたばかりに、あたしは懐かしいわが家から追い出されてしまった。だが、悲しんでいるひまはない。すぐにボスのもとに戻り、次なる任務に就かねばならないのだ。ところがそんな折、全世界的なテロ事件が発生し、すべての国境が閉鎖されてしまった。危険きわまりない封鎖線をどうやって突破するか、今こそあたしの力量が試される…SF界の巨匠ハインラインが放つ冒険SFの決定版。
 
 
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ジョルジュと別れ、あの手この手で国境を越え、ボスの元に復帰しようと試みるフライデイ。やっとの事で復帰できたフライデイはボスの命令でひたすら過去の歴史を勉強することになる。疫病と歴史……それらは未来のため、回避するための大事な任務だった。
 
 
ところがその直後、ボスが死亡し、組織は解体された。ボスはフライデイに外宇宙に行くことを勧めていた。フライデイのその忠告に従い、「操作された遺伝子」を運ぶため、宇宙船に乗り込むことになるが……
 
 
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「フライデイ・下」です(・∀・)
久しぶりにラザルスが出てこない← 長編、完結です。やっとボスのところに戻ってこれたと思ったらそのボスは死んでしまい、新しい組織で新しい任務につき、それをきっかけに新しい人生を歩み始めます。
ある意味フライデイの成長物語ですよね。
フライデイは強い女性ですが、精神的にはそんなに強い女性ではない。「母親という人間から生まれた人間ではない」というコンプレックスを常に抱え、どこかに何かに属したいという思いが強く、ボスやアンナ、ゴールディ、イアン、ジャネット、ジョルジューーー誰かにいつも支えてもらっています。フライデイは最初の3人はもう会えなくなります。独り立ちの瞬間です(強制的ですが)。
 
 
……とはいえ、常に何かに属しているってそんな良いことでもないぞと思うのはわたしだけでしょうが。だってそれに依存してしまったらおしまいですよ?
 
 
新しい任務についてはものすごく尻切れとんぼ過ぎて「それで良いのか」感が否めない。また宇宙船でのいやーな再会と女中シズコに対してもそれで良いのか。敵だったんじゃないのか。
 
 
そうだ。この話はラザルス・ロングのらの文字は出ませんが、フライデイがこの作品で出てくるある人物の血縁であることが仄めかされています。その言葉、懐かし〜い← ……と考えると〈未来史〉シリーズにはフライデイの子孫もいるかもしれません。なんてこった。そしてとうとうハインライン作品読破達成まであと3冊です。ナンテコッタ←
 
 
「フライデイ・下」でした(・∀・)/
次はメグレ警部と意外なあの人が活躍します(*^o^*)/~