〈O探偵事務所〉と名探偵エミールの華麗な事件簿!
◇老婦人クラブ◇ -Les Dossiers de l'agence O-
ジョルジュ・シムノン 長島良三 訳
短編小説を読む醍醐味100%─シムノンのアメリカン・ミステリー研究の成果が見事に結晶した連作短編集。
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1.むっつり医者と二つの大箱
(Le docteur Tant-Pis)
……金持ちの叔母がかかりつけの医者に毒を盛られているのではと疑う姪の依頼でエミールはバルベ犬にその医者のアパートに侵入させる。ところが、怪しいものはなく……ところが数日後、外出していたその叔母が死体になって見つかった!
2.地下鉄の切符
(Le ticket de métro)
……〈O探偵事務所〉に前触れなく男がやってきた。その男は着くなり絶命してしまった。何者かに撃たれたのだ。男が言い遺した「黒人」と男の隠していた秘密とは?
3.老婦人クラブ
(Le club des vieilles dames)
……《老婦人クラブ》は50歳以上の婦人で構成されるクラブだが、そのメンバーのサクラメント夫人が実は男性かもしれないーーー確かめてほしいと依頼されたエミールはかつて恋に落ちた女性ドラと再会する。しかし彼女も何らかの犯罪に関わっているようで!?
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「老婦人クラブ」です(・∀・)
前回に引き続き、目立たないと見せかけて実は名探偵なエミールと助手的ポジションだけど所長なトランスの〈O探偵事務所〉事件簿第2弾です。今回は3作で1作少ないです。
今回は3作共エミール主体で書かれていてよりエミールが主役! という感じがします。過去の恋愛が明かされますし、プライベートも明かされます。その分トランスの影が薄いですが、元同僚リュカと意見を交わしたり、警察官時代が垣間見得ます。そうなるともしかしたらメグレ警視、出るかも!?
中身もすごく凝っています。まず真相が面白い。「スタート時点から騙されていたのか!」とびっくりしましたよ。やはり◯◯◯はいつの時代も最重要容疑者の1つですね!
「老婦人クラブ」でした(・∀・)/
次はレオポルド警部がドッグレースを観に行きます!?(*^o^*)/~