メアリ・ヒギンズ・クラーク 編◇ショウほど素敵な犯罪はない◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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演劇、奇術、音楽、映画、ギャンブルのきらびやかの中に犯罪が! 

 
 
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◇ショウほど素敵な犯罪はない◇ -Murder on the Aisle-
メアリ・ヒギンズ・クラーク 編 大村美根子・猪俣美江子・他 訳
 
 
演劇評論家ジャドスンは、50年前に一度命を狙われたことがあった。今、深夜に一人で原稿を書いている彼を、老練な俳優スピーヴィーが訪ねてきた。そして、かつての狙撃未遂事件の犯人は自分だ、演技を酷評された恨みからやったのだと、冷たい声で告げたのだ。ジャドスンは震えあがった。スピヴィーは、今になって50年も前の恨みをはらそうというのか? それとも他に目的が?……一つの劇評が招いた悲喜劇を描く、上記「イーストポートでの再演」をはじめ、映画、奇術、音楽などエンターテインメントの世界に材をとった、人目をあざむく15の犯罪。
 
 
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1.イーストポートでの再演(ジョン・L・ブリーン
  (Revival in Eastport)
 
 
2.決断の時(スタンリイ・エリン
  (The Moment of Decision)
 
 
3.とどめの一発(ロン・グーラート)
  (It Was Bad Enough)
 
 
4.プリンセスの死(ジョイス・ハリントン)
  (Death of a Princess)
 
 
5.くちびるは災いのもと(ローレンス・トリート
  (A Slip of the Lip)
 
 
6.ペナルティー(ジェラルド・トムリンスン)
  (Snookered)
 
 
7.最後の脱出(ヘンリイ・スレッサー
  (The Last Escape)
 
 
8.ニューヨーク、ニューヨーク(トマス・アドコック)
  (New York, New York)
 
 
9.フィルムの切れ目(ジョン・F・スーター)
  (A Break in the Film)
 
 
10.レオポルド警部、ドッグ・レースへ行く(エドワード・D・ホック
   (Captain Leopold Goes to the Dogs)
 
 
11.アップル・ボウのぼた山(ジョーン・リクター)
   (The Waste Pile at Apple Bow)
 
 
12.土曜の影(ウィリアム・F・ノーラン)
   (Saturday's Shadow)
 
 
13.ネル・クウィグリー二重殺人事件、あるいは殺人のふたつの解釈(J・F・ピアス)
   (The Double Death of Nell Quigley or, Two Views of a Murder)
 
 
14.芸術家の悦び(アイザック・ローマン)
   (The Enjoyment of an Artist)
 
 
15.でかしたぞ、愛しき女よ(ベティ・ブキャナン)
  (Gee Whiz, My Lovely)
 
 
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「ショウこそ素敵な犯罪はない」です(・∀・)
 
 
アメリカ探偵作家クラブ会員によるテーマ別傑作てんこ盛りアンソロジー←、第3弾。
今回のテーマはエンターテイメントと犯罪です。演劇、奇術、映画、賭場、俳優、女優、奇術師、フィルム係、ピアニスト……スクリーンや舞台で煌びやかに輝く彼らを取り巻く犯罪でまさしくショウほど素敵な犯罪はない!?
 
 
目当てはレオポルド警部のみでしたが、やはり楽しく読めました。レオポルド警部は結婚生活は最低でもいい友人に恵まれていてほんと良かったと思います。
映画評論家を恨んだ意外な理由、危険な賭けの行方は!? カムバックを狙ったばっかりにその老優は死ぬことに! 大勢に惜しまれたプリンセスの後釜は? 証拠は楽器の吹き方! 架空チームとプレイヤーをでっち上げた記者に襲いかかる殺人容疑、脱出奇術師の奇想天外にして最後の奇術、殺された女優の意外な真実、行きつけの映画館は少年時代の切ない思い出、ドッグ・レース中に殺人事件! 杜撰な会社を告発する為に取った命を賭けた方法とは!? ローリーを殺した「土曜の影」、とは? 演劇を通して事件を解決したハムネット・ハサウェイの超意外な正体! 幻の作曲家ソベルが現実を侵食す、私立探偵と女の不思議な駆け引き!
この一行書き、結構書きやすいのでこれから作品数がほどほどに多い時はこうしようと思います。
 
 
2はここで出会って以来、時々短篇集やアンソロジーで出くわしますが、やはり名作だと思います。不和とそれによって滲み出る悪意と緊張感にぞわりとさせられます。そして同時に芸術家は一歩踏み出すところを間違えると一気に狂人になるんだな……と思いました←
 
 
「ショウほど素敵な犯罪はない」でした(・∀・)/
次はハインラインの傑作短篇集(*^o^*)/~