F・W・クロフツ No.38◇指紋◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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犯人を逮捕を決めるのは、やはりこいつ! そして集まれ、世界の名探偵!

 
 
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1.フェアウェルの殺人(ダシール・ハメット)
  (Farewel Murder)
  ……復讐を恐れるカヴァロフ。わたしは依頼を受けてフェアウェルに向かうが、行く先には黒人の遺体が……
 
 
2.列車に御用心(エドマンド・クリスピン
  (Beware of the Train)
  ……教師フェンが乗った列車が突然止まった。運転手がいなくなってしまったのだ。ちょうど駅は強盗を捕まえるために包囲されていて、脱出は不可能。では運転手はどこへ?
 
 
3.停車─五十一分間(ジョルジュ・シムノン
  (Jeumont, 51 minutes d'arrêt)
  ……朝3時に叩き起こされたメグレ。甥のポポールから助けを求める電話がかかってきたのだ。国境で起きた列車殺人事件の真相は!?
 
 
4.最後の晩餐(ロイ・ヴィカーズ
  (Dinner for Tow)
  ……デニス・ヨールは私怨からエニングスを殺した。エニングスは女を招いて食事をするつもりだった。もちろん、ヨールはその食事に手をつけなかったが、晩餐の食器に誰かの指紋が残っていて!?
 
 
5.指紋(F・W・クロフツ
  (Fingerprints)
  ……金に困ったクロウチは吝嗇の伯父を殺した。もちろん、指紋には気をつけて……。しかし彼を然るべき極刑に送ったのはその指紋だった!?
 
 
6.死は電波にのる(ナイオ・マーシュ)
  (Death on the Air)
  ……クリスマス。ラジオ狂いのセプティマス・トンクスがラジオの前で死んだ。セプティマスは皆に辛くあたっていた。犯人は散々いたぶられていた秘書だと思われたが……
 
 
7.身から出た錆(レックス・スタウト
  (Home to Roost)
  ……殺されたアーサー・ラッケルは共産党員のふりをして潜り込んだ連邦警察の一味だったのか? それとも本当に共産党員だったのか? アメリカの国益が関わる、微妙な問題にネロ・ウルフが挑む。
 
 
8.口髭(アガサ・クリスティー
  (Double Sin)
  ……「教会で死んだ男」参照。
 
 
9.ポーカー・フェイス(マイケル・イネス
  (Porkerwork)
  ……ジョージ・アーバスノット夫妻は上手くいっていなかった。妻に愛人がいたのだ。その愛人がアーバスノット邸で殺され、犯人らしき声が聞かれた。アーバスノットは知らない声だと言ったが……!?
 
 
10.赤い風(レイモンド・チャンドラー
  (The Red Wind)
 
 
11.ペントハウスの謎(エラリー・クイーン
  (The Penthouse Mistery)
  ……「大富豪殺人事件」参照。
 
 
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「指紋」です(・∀・)
クロフツ唯一の未収録短篇、やっと読みました〜← 1963年の「別冊宝石」に収録されて以来、そのままです。そうなるともちろん他の短篇も入っています。読んでみると面白かったので全部紹介。これからもそうしようも思います。
 
 
「指紋」はやはり指紋は扱い難いという話です。もちろん残したら一発アウトですが、消えていても犯人特定の証拠になってしまうとは……! しかもフレンチ警部は話を聞いただけで殺人事件だと見抜いてしまいます。さすがです!
 
 
1は「わたし」としか明記されていませんが、名前が分かっていないコンチネンタル・オプもの。タフというか硬質というか……
3はつい最近御見えしたメグレもの。ここではあまり文章が簡潔し過ぎていると思わなかったんですよね……「怪盗レトン」は1929年、本短篇は1938年に描かれましたが、この9年の間に何があったんだ。
 
 
4はエラリー・クイーン編のアンソロジーに時々登場した怪盗淑女フィデリティ・ダヴの生みの親です。ここでは倒叙ミステリ作家という違う顔をしています。知らなかった一面が見れて得しました。
 
 
6はラジオは死を招く。なクリスマス・ミステリー(?) クリスティー、セイヤーズ、マージェリー・アリンガムとともに女流作家のビッグ4です。アリンガム同様、最近翻訳が出ているものの、それまではてんで知られていなかった不遇な作家でもあります……30年代から活躍し始めた作家は日本では第二次世界大戦もあって本当に知られていないんですよね……切ない……ミステリを愛するファンという顔を持った作家や編集者がいてこそ表に出なかった名作が見つかるのです。
 
 
7はネロ・ウルフもの。共産党というアメリカとは反りの合わない、下手したら政治問題に発展するという微妙な問題が絡んで行きます。美食家探偵だから食べ物がらみ事件ばかり解決していると思っていたので意外でした← 早くレックス・スタウトに行きたいな〜いつになるだろう〜(笑)
 
 
「指紋」でした(・∀・)/
次はクラーク〜……がないのでフィルポッツです。なんとファンタジーです(*^o^*)/~