海軍帰りの男たちを襲う事件の香り……妖しいブルーダリアの花だけが真実を知る!
◇ブルー・ダリア◇ -The Blue Dahlia-
レイモンド・チャンドラー マシュー・J・ブラッコリ 編 小鷹信光 訳
チャンドラーはハリウッドに招かれ5篇の脚本を完成させた。だがそれは、作家の誇りと”ハリウッド方式”の激烈な闘争でもあった。
『ブルー・ダリア(青い戦慄)』は絶えざる撮影所との衝突に消耗しつくしながらも、”命を賭して”書きあげた、唯一のオリジナル脚本である。
『ブルー・ダリア(青い戦慄)』は絶えざる撮影所との衝突に消耗しつくしながらも、”命を賭して”書きあげた、唯一のオリジナル脚本である。
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海軍帰りのジョニー、バズ、ジョージ。ジョニーが家に帰ると妻のヘレンはナイトクラブ〈ブルーダリア〉の経営者とデキており、息子ジョニーの死がヘレンの酔っ払い運転が原因であるのを知り、怒りで家を飛び出す。ところが、その直後にヘレンは遺体で見つかり……
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「ブルー・ダリア」です(・∀・)
チャンドラーはこれを始め、ハリウッドで5つの映画脚本に携わりました。本書の「ブルー・ダリア」は4作目の脚本で彼唯一のオリジナルです。共作者いないし、ビリーみたいに喧嘩することもなたし、今までで1番楽だったんじゃないか? と思いましたが、全くそんなことなかった。
編集後記や裏話読むとつくづくチャンドラーって真面目すぎるほど真面目で神経質なタイプだったんだなぁと思います。撮影所の無茶振り&傲慢なやり方にキレそうになったり、絶食したり、酒の過度飲酒とか……なに人に鞭打ってるんだ、ハリウッド。
そんなわけでこの「ブルー・ダリア」はチャンドラーオリジナル・ハードボイルドです。妻殺しの容疑をかけられ、彷徨う男とそれに惹かれる女、そして男の友情←の物語です。マーロウものや小説ほど酒や硝煙の匂いはしませんが、会話がいちいちおしゃれで気取っていて、ムカつくのにカッコいいと思ってしまいます。まことけしからん←褒めてる。最後のジョニーとバズとジョージが3人肩並べて歩くシーンが好きです。
「ブルー・ダリア」でした(・∀・)/
次のクロフツも戦時中ミステリーです(*^o^*)/~