エラリー・クイーン No.77◇クイーン犯罪実験室◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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エラリー・クイーン主催の実験室にようこそ!

 
 
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◇クイーン犯罪実験室◇ -Queen's Experiment's in Detection-
エラリー・クイーン 青田勝 訳
 
 
リンカンとポーの収集家二人が没落した元富豪の邸にやって来た。邸でポーとリンカン二人の署名つきの稀覯本とリンカン自筆の文書が売りに出されるからだ。公平を期すため、元富豪がリンカンの思いつきにならってそれらをある場所に隠し、発見した者が六万五千ドルで獲得することになった。ところが、元富豪は品物を隠した直後、急死してしまい、隠し場所を示す手がかり30dの記号だけが残された……リンカンの鍵に敢然と挑戦する歴史ミステリをはじめ、いずれも楽しい知的パズル16編。クイーンはすべての謎を解決するが、さて、あなたは?    
 
 
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1.菊花殺人事件
   (Mum Is the Word)
   ……菊マニアのマムフォード氏は破産寸前にあった。彼の財産は貴重な「天皇の首飾り」だけになった。その直後、マムフォード氏は死んだが、ダイイング・メッセージは「MOM」!?
 
 
2.実地教育 
   (Object Lesson)
   ……ヘンリー・ハドソン校は最近そこの生徒たちによる非行が問題になっていた。そこの教師であるミス・カンペンターはエラリーに犯罪の講義を行なって欲しいと依頼するが、そこでも事件発生!?
 
 
3.駐車難
   (No Parking)
   ……女優モデスタは長年恋愛に不運だったが、この度3人も求婚者が現れた。彼女は1人に絞り、そのことをエラリーに打ち明け、エラリーはすぐさま飛んでいくが、なかなか駐車する場所が見つからなかったばっかりに……
 
 
4.住宅難
   (No Place to Live)
   ……家宅調査に踏み込んだ警察の目の前にあるのは遺体と拳銃を拾った女性……そもそもの発端は家賃取り立てとグレアム氏の3000ドル盗難から始まった!
 
 
5.奇蹟は起る
   (Miracles Do Happen)
   ……難病の娘を抱えるヘンリーはよりによって悪名高い高利貸しタリイから金を借り、元金まで返せと督促されてしまった。その直後、タリイは遺体で見つかり、ヘンリーが逮捕されてしまった!
 
 
6.〈賭博課〉さびしい花嫁
   (The Lonely Bride)
   ……新婦シェリーは新郎ジミーが隠していた10000ドル2枚から後ろ暗いことをあるのを知った。果たしてジミーは賭博師で大勝負に出ていた。シェリーは別の場所に隠していた20000ドルを持っていこうとするが……
 
 
7.〈スパイ課〉国会図書館の秘密
   (Mystery at the Library of Congress)
   ……エラリーは麻薬密輸団の摘発に協力することになった。どうやら彼らは連絡や情報交換に国会図書館を使っているようだが……
 
 
8.〈スパイ課〉替え玉
   (Dead Ringer)
   ……旧知の諜報員ストークに引っ張られてスパイの情報交換場に使われていたタバコ屋にやってきたエラリー。ハートマンはタバコ屋店主のマンクに瓜二つなのを利用し、スパイを突き止めたのだが、殺されてしまったのだ。
 
 
9.〈誘拐課〉こわれたT
   (The Broken T)
   ……昨今話題の汚職事件に証言するはずだったロートンは何者かに襲われ、脅迫を受けてしまう。彼女が知り得たのは車が7分走っていたことと、EATという看板だけ……
 
 
10.〈殺人課〉半分の手懸り
   (Half a Clue)
   ……薬局店主のブルーバックは義理の娘と息子が抱える問題に頭を抱えていた。3人が3人とも自分を始末しようと思っている節があるのだ。果たして彼は相談をしていたクイーン父子の前で本当に死んでしまい!?
 
 
11.〈匿名手紙課〉結婚式の前夜
   (Eve of the Wedding)
   ……モリーとコンクリンの結婚式は問題が山積みの気配が濃厚だった。エラリーは恋愛関係の縺れの匂いを嗅ぎとる。果たしてモリーはヒステリーを起こし、何者かによって過剰の睡眠薬を盛られた!
 
 
12.〈相続課〉最後に死ぬ者
   (Last Man to Die)
   ……執事を題材に小説を書こうと悩んだエラリーの前に救世主が。依頼人エディの祖父は執事で執事限定のクラブ会員だが、最後に生き残った者がクラブの財産を受け取るという決まりのせいで相手とお互いに疑心暗鬼になっていた。
 
 
13.〈犯罪組織課〉ペイオフ
   (Payoff)
   ……犯罪組織のメンバーは全員、上流社会の立役者!? 絶句するエラリー。クイーン警視は組織のために極秘に働き、刑務所に入った男プリンスの保釈を控え、なんとか摘発しようと躍起になっていたが……
 
 
14.小男のスパイ 
   (The Little Spy)
   ……ある日、エラリーは「パズル・クラブ」から入会テストの招待を受けた。勇んで出向くが、テストはなかなか難題だった。
 
 
15.大統領は遺憾ながら
   (The President Regrets)
   ……「パズル・クラブ」は大統領にも入会テストを送るが、大統領は遺憾ながら欠席ということになってしまった。そこでエラリーがメンバーにパズルを出題することになった。
 
 
16.エイブラハム・リンカンの鍵 
   (Abraham Lincoln's Clue)
   ……元富豪のディキャンポはポーとリンカーンの署名入りの本をポー収集家とリンカーン収集家の2人に競売することにした。ディキャンポは本を隠し場所に隠すが、それを明かす前にディキャンポが死んでしまい、手がかりは30d!?
 
 
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「クイーン犯罪実験室」です(・∀・)
 
 
こちらの実験室はエラリー・クイーンさんが室長で「クイーン犯罪実験室」と称しまして、場所はニューヨークからライツヴィルまで、事件も殺人から犯罪集団の摘発まで幅広い項目で実験を行なっております。
 
 
内容もいい具合に頭をひねる本格ものから、頭の体操にもってこいな軽いパズルものまで。気分ごとに切り替えるのもアリです。
 
 
再三ライツヴィルに赴くエラリーはとうとう疫病神扱い← 小○郎みたいだ(笑) といってもその分、苦い後味を噛み締めているわけですが、短編だとそういうことはないですね。
 
 
エラリーも歳を取っているんですかね。2とか若い時にはできなかったと思うんですよね。エラリーが非行少年に言い聞かせる言葉は経験もさることながら、人間的に変化しないと出ないと思うんです。
 
 
6から13は「クイーン検察局」NEWシリーズ。真相がギャグやこじつけなものまでありますが、ニューヨーク市警の仕事を楽しく読めます。
 
 
14と15はクラブ「パズル・クラブ」もの。パズルのクラブだけあって、内容もなかなか難題です。あのエラリーを悩ませるんだから……この「パズル・クラブ」関連はまだあるのでしょうか。せっかく入会したんだから、他のメンバーからのパズルを楽しみたいのですが。
 
 
「クイーン犯罪実験室」でした(・∀・)/
次はクロフツ、倒叙+フレンチ警部の調査(*^o^*)/~!