アーサー・C・クラーク No.14◇イルカの島◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

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孤独な少年が出逢ったのは人と会話できるイルカたち! その交流が彼の運命を決めた!

 
 
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◇イルカの島◇ -Dolphin Island-
アーサー・C・クラーク 小野田和子 訳
 
 
密航したホヴァーシップが沈み、ただひとり海上に取り残された家出少年のジョニー。彼を救ったのは、なんと一群のイルカたちだった。彼らに運ばれていった先の孤島では、科学者たちがイルカ研究のために暮らしていた。しかも、所長はイルカ語を解し、このイルカたちも人間と意思を通わせることができたのだ! 名匠が、大海原の神秘と景観をあますところなく描いた海洋SFの傑作。
 
 
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家庭に居場所のないジョニーは夜、見慣れない船ーーーホヴァーシップの音を聞きつけて、好奇心からその船に密航した。
 
 
ところが、その船が沈没して広い海の中で1人取り残されてしまう。途方にくれたジョニーを助けたのはなんとイルカ! しかもかなり頭がいい。遊んでいるようであっという間に陸地にジョニーを運んでくれた。
 
 
行き着いたそこはイルカの研究をする科学者カザン教授たちが住む島だった。イルカは独自の言語を持ち、それに介して意思疎通ができるのだ!
 
 
ジョニーは海について様々のことを見聞きする。そしてイルカたちと交流を持つ中、イルカの島が故郷と思うようになる。
 
 
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「イルカの島」です(・∀・)
こちらと同じジュヴナイルものです。
 
 
孤独な少年とイルカたちとの交流……って何か既視感がありまが、それは置いといて。
かなり現実味のある海洋SFです。
イルカは本当に頭が良く、独自の言語を持っているそうです。なんでも地域ごとに言語が違うのですが、通訳みたいなこともできるとか……ここでは人間の言葉をも理解できることになっていますが、いつか実現しそうな未来だ。
 
 
目玉は人とイルカたちの交流を通じてどんどん強くなるジョニーの姿です。
船が難破して1人漂流するところから始まって見知らぬ場所で様々な知識を吸収するところにジョニーの本当の姿を見ました。今までは親戚内で邪魔扱いされていてひっそり隠れていたんですよ。最後、イルカたちと本土へ救出要請を出しに行きますが、その決心と行動は感動ものです。
 
 
ただ、本書でのシャチからイルカを守ろうとシャチを調教するところはえ、それ違くない? と思いました。事実ジョニーも一瞬、イルカと人間とのコミュニーケーションが結果イルカの自由を奪ってしまうかも? と懸念します。
自然のルールに人間が立ち入って良い道理はないと思うんですよ。頭固いと言われたらそれまでですが← 「ズ○ト○ア」の時にも思いましたが、動物が人間と同じ行動を取るって案外気味が悪いと思います。
ジュヴナイルらしいワクワクドキドキの中に一瞬、警告が見えるところが良いと思います。
 
 
イルカとの交流は夢物語ではなく、実際アメリカではイルカのコミュニーケーション研究がかなり進んでいるようです。バージン諸島にはその中心人物ジョン・リリーが主催する研究所が設けられています。このリリーは創作のネタに事欠かなく、LSDを常用していた危ない人だったようです← 
 
 
上記では色々書きましたが、人間と動物の交流ってやっぱり大事だと思います。動物に触れると癒されますし。人間と動物ははっきり別の世界の存在ですが、動物と一緒に生きることで救われることがあると思うんです。ジョニーのように。
 
 
「イルカの島」でした(・∀・)/
次は超! お久しぶりの「文豪ストレイドッグス制覇計画」、あの超大作行きます(*^o^*)/~