カーター・ディクスン No.15◇メッキの神像◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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「メッキの神像」が家長が泥棒をしでかした謎を解く鍵を握る!? H.M卿、大奇術師に扮する?

 
 
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◇メッキの神像◇ -The Gilded Man-
カーター・ディクスン 村崎敏郎 訳
 
 
不出世の天才ワイルドに『サロメ』を贈らせた一世の美貌女優フラヴィア・ヴェナーが、自邸に作った舞台の上で、急死してから幾年月ーーその館『仮面荘』は、いまは富豪スタンポープの持家だった。スタンポープは、エル・グレコ、ゴヤ等の名画を盗難よけのギャラリイに陳列して、来る人ごとに自慢していた。
事のおこりはやはり絵だった。日頃用心深いスタンポープが、コレクションのうちでも特に傑れた名画四点を、なにを思ったか知らないが、盗難の危険ある食堂に移したのだ。そしてある夜おそくーー突如おこったすさまじい物音に、驚いた人々がその場に駆けつけてみると、そこに、画を盗みに入ったらしい盗賊が、背中に細身のナイフを突き立てられて倒れている。が、マスクをはいだ人々はあっと息をのんだ。なんと盗人は当主スタンポープその人だったのだ!
たまたま同家に客として滞在していた警視庁のウッド警部の要請によって名探偵H.Mが登場するがーー仮面荘の謎は、やっと始まったばかりだったのだ!
アンデス山中の、インディアン信仰の象徴『メッキの神像』をめぐってら謎とユーモアと恐怖とが展開される!!
 
 
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深夜の泥棒の意外な正体。
 
 
富豪スタンポープの邸である仮面荘には見事な絵画コレクションが展示されている。しかしそれを狙う泥棒の存在がいるのも事実で、ウッド警部は絵を守るべくお客として仮面荘に招かれる。
 
 
名画が食堂に移った直後、恐れていた事は起こった。泥棒が入ったのだ。しかしその泥棒はナイフで刺されて瀕死の重体。
 
 
誰? 誰だ、これ? 仮面を取った一同は驚いた。なんと泥棒は当主のスタンポープ自身だったのだ!
 
 
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「メッキの神像」です(・∀・)
 
 
久しぶりのH.M卿です。
しかしこの話、もともとは短編だったらしいんですが、探偵を変えて長編化したらしいです。
 
 
うーん、これ、長編化するほどか? 短く簡潔にズバッと解決したほうがこのトリックは面白かったのでは……? 長編化するならもっと面白いのがあったと思う……
 
 
とはいえ、さりげなーくその事実を読者に与えたり、「メッキの神像」に二重の意味を持たせたり、そこは「うーん」と唸らされます。
 
 
そんなこんなで、H.M卿の話をしましょう。
H.M卿、雪玉を顔面にくらう(爆笑)
大事なシルクハットを雪合戦の的にされた挙句、本作ヒロイン、ベティの投げた雪玉がもろに命中。噴きました(爆笑)
登場シーンが散々なのはH.M卿の定型パターン。次はどんな散々が待っているでしょう( ´艸`) ここまでいくと作者自身も楽しんでますね(笑)
 
 
しかも大晦日でひょんな成り行きから大奇術師カフーザラムを演じる事に。
嫌味なばあさんをやっつけるところに噴きました(爆笑)
 
 
……ってH.M卿のことしか書いてない← しょうがない、今回、H.M卿が面白すぎ! ←怒られそうですが(苦笑)
 
 
物騒な傍ら、ユーモアと登場人物の一挙一動に笑えるところにほっとします(OvO)
 
 
「メッキの神像」でした(・∀・)/
次こそ「小惑星の海賊」! ……と言いたかったのですが、……この本、なんと全部の県内図書館に所蔵がなかったんです。
 
 
そうなると県外に要請するわけですが、あった場合には郵送してもらうことになります。しかしその料金が1000円近くかかることが分かり、「それなら神保町をはしごしたほうが安く済むわ!」という考えに至り、不本意ですが、読むのを諦めざるをえなくなりました……(ノ_-。)
 
 
散々焦らしてこの低落……本当にすみませんm(_ _)m
 
 
そんなわけで次のアシモフは「はだかの太陽」です(*^o^*)/~ イライジャとダシールが帰ってきます!