黄色い部屋から、廊下から、衆人環視の中で姿を消した犯人は何者なのか? 少年記者ルールタビーユの論理が冴える!
◇黄色い部屋の秘密◇ Le Mystere de la Chambre Jaune-
ガストン・ルルー 高野優 監修 竹若理衣 訳
真夜中、令嬢の寝室から助けを求める悲鳴と銃声が響いた。居合わせた父親らがただ一つの扉を打ち破って部屋に入ると、令嬢は昏倒し、部屋は荒らされ、黄色の壁紙には大きな血染めの手形が…だが部屋は完全な密室で、犯人の姿はどこにもなかった! 18歳の少年記者ルールタビーユが、この怪事件に挑む! 密室ものの嚆矢として、常にオールタイムベストの上位に名を連ねる名作中の名作ミステリが、最新訳でここに登場!
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マチルド嬢を襲い、完全密室の黄色い部屋から姿を消して見せた犯人は一体何者なのか?
18歳にして天才的頭脳を持つルールタビーユは新聞記者という立場からこの謎に挑み、グランディエ城に入り込むが、マチルド嬢の不可解な行動、犯人が4人の挟み撃ちからも完全に姿を消すなど謎は深まるばかり。
ルールタビーユは果たして正しい論理の輪に入ることができるのか。
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「黄色い部屋の秘密」です(・∀・)
ミュージカルや映画にもなったあの「オペラ座の怪人」の作者でもあるガストン・ルルーは本書で推理小説界に消えない名前を刻みました。
密室ものの傑作です!
犯行現場からの犯人消滅は「三つの棺」と同じですが、こちらの発表は1935年です。
それに対して本書の発表は1907年と100年以上前です。うーん、100年前にこんな発想が思い浮かべられるなんて……!
ガストン・ルルーは密室ミステリの先駆者かもしれません。
というか、その発想はなかったわ。
個人的に挟み撃ちから「物質的」に消滅した。という秘密の方がびっくりしました。考えがチェスタトンっぽい←
その「黄色い部屋の秘密」を解くのが新聞記者ルールタビーユ。
本当はジョゼフ・ジョゼフィンという名前なのですが、頭があまり大きいため、「お前の玉を転がせ」という意味のルールタビーユという通り名がつきました(笑)
ルールタビーユは新聞記者。18歳という若造ですが、天才的な頭脳と論理的思考回路を持っています。元祖天才少年探偵と言ってもいいかもしれません。ところところで少年っぽいところが出てます(笑)
警察に煙たがれる、警戒される新聞記者という立場からルールタビーユは事件を解きます。そういう意味では彼は自由なのです。だからこそあんな風に終始動けたわけですが。
「黄色い部屋の秘密」でした(・∀・)/ この話は続編「黒衣夫人の香り」に繋がります。ここでルールタビーユがたびたび懐かしむその香りの秘密が明かされます。この話は運良く手に入れられたため、近日中に登場します。
いまはH.M卿とメッキの神像と会っています(笑)(*^o^*)/~