エラリー・クイーン No.16◇エラリー・クイーンの冒険◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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エラリーのクイーンの華麗なる冒険! エラリー、10の「なぜ?」を問う!

 
 
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◇エラリー・クイーンの冒険◇ -The Adventures of Ellery Queen-
エラリー・クイーン 井上勇 訳
 
 
本格長編の雄エラリー・クイーンは短編の名手でもある。本書には、「アフリカ旅商人の冒険」をはじめ、「首つりアクロバットの冒険」「一ペニー黒切手の冒険」「ひげのある女の冒険」「三人のびっこの男の冒険」「見えない恋人の冒険」「チークのたばこ入れの冒険」「双頭の犬の冒険」「ガラスの丸天井付き時計の冒険」「七匹の黒猫の冒険」の全十編。これを読まずしてクイーンは語れない。
 
 
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1.アフリカ旅商人の冒険 
   (The Adventure of the African Traveler)
   ……エラリーは母校ハーバード大学での応用犯罪学の授業で生徒を実際の殺人現場に連れて行く。生徒たちが自分の推理を論じる中、エラリーが出した模範解答とは?
 
 
2.首つりアクロバットの冒険
   (The Adventure of the Hanging Acrobat)
   ……アトラス座の花形スターが首を吊るされて死んでいるのが発見された。現場に赴いたエラリーは周囲には殺しにもってこいの道具も環境もあったのにわざわざ首吊りを選んだのかが気になる。
 
 
3.一ペニー黒切手の冒険
   (The Adventure of the One-Penney Black)
   ……エラリーの知己の本屋で同じ本を買い占められたり、盗まれるという事件が発生した。エラリーはその本に挟まった貴重な「一ペニーの黒切手」が目当てなのでは? と推理するが。
 
 
4.ひげのある女の冒険
   (The Adventure of the Bearded Lady)
   ……継母と前妻の子で遺産問題が発生しているショウ家で殺人事件が発生した。遺産相続人の1人であるアーレン医師が殺されたのだ。そのアーレン医師は女性の肖像画に髭を書き遺し!?
 
 
5.三人のびっこの男の冒険
   (The Adventure of the Three Lame Men)
   ……銀行頭取が誘拐され、その浮気相手が死体で発見される事件が起こった。現場に急行したエラリーは3つのびっこの跡を発見する。しかし犯人が全員右脚が不自由なんてことがあり得るのか……?
 
 
6.見えない恋人の冒険
   (The Adventure of the Invisible Lover)
   ……エラリーは友人の頼みで無実の罪をかけられたボウエン青年の嫌疑を晴らすことに。その裏には三角関係が。手がかりを見つけたエラリーはなんと墓を暴くという大胆不敵な行動に出た!
 
 
7.チークのたばこ入れの冒険 
   (The Adventure of the Teakwood Case)
   ……エラリーは同じアパートで起きた2つの事件ーーー窃盗と殺人事件の解決を依頼された。しかもエラリーの目と鼻の先で第2の殺人が起きてしまう。手がかりはチークの煙草入れ!
 
 
8.双頭の犬の冒険 
   (The Adventure of the Two-Headed Dog)
   ……エラリーが一夜の宿にと投宿した旅館は宝石泥棒が姿を消したり、幽霊が現れたりとオカルトに満ちていた。しかもその夜に宿泊客の1人が殺される。殺人犯は幽霊なのか? それとも……
 
 
9.ガラスの丸天井付時計の冒険
   (The Adventure of the Glass-Domed Clock)
   ……骨董商マーチン・オール氏が殺された。彼は瀕死の中でダイイング・メッセージを遺した。それはガラスの丸天井付き時計と紫水晶……?
 
 
10.七匹の黒猫の冒険 
   (The Adventure of the Seven Black Cats)
   ……アイリッシュ・スコッチを買いにペットショップに出かけたエラリーはそこの店員から毎週猫を買いに来る猫嫌いのお婆さんの話を聞く。それを興味を持ったエラリーはそのお婆さんのところを訪ねるがーーー 
 
 
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全10編!
 
 
エラリーの華麗なる冒険です!
 
 
随所随所にエラリーの叡智が光ります。
またパパたるリチャード・クイーン警視の出番も多いし、掛け合いがあるとこもいいです(国名シリーズの後半ならあまり出てこなくなってしまったので……)。
ヴェリー部長刑事はヘマもやらかしましたが(苦笑)、次回に乞うご期待!
 
 
さて本書は事件を解くにあたり、「なぜ?」が明確になっています。
ぶっちゃけ箇条書きしてみろと言われたらできます。ここではネタバレになるからしないだけで。
 
 
その「なぜ?」が分かれば事件の真相も分かると言っていいので1のように授業受けている気分で読めます。
 
 
ただ真相と推理の中にはその推理、無理やり過ぎないか? も否めませんが(苦笑)
 
 
あと、エラリー、貴方って……貴方って……女の人に興味ないの、嘘だろ。
女好きってわけでもなく、浮名を流すわけでもないけど、女に興味はあるだろ、絶対そうだろ!
これからの長編には女性との絡みも多いと聞くし、ジューナと一緒に高みの見物といきます←なぜにジューナを巻き込むか。
 
 
ジューナといえば。10でアイリッシュ・スコッチを買ってくるようにエラリーに厳命します。
「自分で買いに行きなよー(苦笑)」と言いたいですが、ジューナはクイーン家の家事で忙しいですからね。
 
 
アイリッシュ・スコッチじゃなきゃだめ! と言うジューナですが、エラリー・クイーン・ジュニア名義で書かれたジューナの冒険シリーズで飼っているペットはスコッチ・テリアなんですよね。いいのか、話の時系列は前でも話を書いたのは本書より後なんだし←
 
 
「エラリー・クイーンの冒険」でした(・∀・)
次はカーター・ディクスンで「2人の犯罪者が登場する!?」がテーマです(*^o^*)/~