「エレヴェーター」という密室空間での「殺人事件」ーーー
ジョン・ロードとカーター・ディクスンの2人が生んだ名警部ホーンビーム登場!
◇エレベーター殺人事件◇ -Drop to His Death-
ジョン・ロード/カーター・ディクスン 中桐雅夫 訳
自動エレヴェーターの唸るような低音にまじって、妙に虚ろな音が響き、やがてそれがはたと止んだ。銃声のようだった。グラス医師は玄関へと突進した。玄関番がエレヴェーターのドアを半ば引き開けていた。そこにはタラント出版社社長のアーネスト・タラント卿が身動きもせずにうずくまっていた。その両脚は硬直して投げ出され、上体は前かがみになって、その左胸、心臓の真上に真っ赤な血痕が拡がっていた……。密閉された鋼鉄のエレヴェーターの中で行われた完全殺人に、ロンドン警視庁にこの人ありと知られた名警部ホーンビームが挑む!
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殺人現場は動く箱。
警察医グラスは所用でタラント出版社を訪れる。
タラント出版社は不穏な空気に満ちていた。最近、ものが盗まれるという怪事件が起こっていたのだ。その中には拳銃が……
最悪な事態はついに起こった。エレベーターの中で社長のアーネスト・タラント卿が撃たれて死んだのだ。しかしエレベーターの中にいたのは被害者だけで犯人の姿はなく……
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「エレヴェーター殺人事件」です(・∀・)
アシモフじゃなくてすみませんm(_ _)m
この作品はカーター・ディクスンの単独作品ではなく、合作です。
どういう経緯で合作に至ったかはよく分かっていませんが、ジョン・ロードも「プレード街の殺人」を代表作として残した大御所の推理小説家なので出版社側の提案でしょうかね。
ジョン・ロードは本格推理小説時代に活躍した推理小説家ですが、詳しい経歴がほとんど分かっていない謎の人です←
最後の最後まで本格にこだわったそんな2人の合作「エレヴェーター殺人事件」。
確かに時代とセピア色を感じさせます。
でもトリックは……それは……わざわざそこまでする必要なくない?
それするのにそこまでやるか。余計怪しまれるわ←
語るべきはグラス医師。ただの語り手に終わらず、ホーンビーム警部に向かって遠慮なくものを言い、自分の推理を語ります。うーん、なかなかやりますね←偉そう
「エレヴェーター殺人事件」でした(・∀・)/
今度の今度こそ、アシモフと黒後家蜘蛛の会の皆さんです(*^o^*)/~