甲冑が歩く古「城」で、「殺人」犯は「弓の弦」ーーー
ジョン・ディクスン・カーのもう一つの顔、「カーター・ディクスン」登場！
◇弓弦城殺人事件◇ -The Bowstring Murders-
カーター・ディクスン 加島祥造 訳
イングランド東部の荒れ果てた海岸にのぞむ古城”弓弦城”は、十五世紀の昔から崩壊もせず、修復のされずに今日まで生きながらえた数少ない城のひとつである。夜な夜な幽霊があらわれるというこの奇怪な古城で、密室殺人が起こった。二人の客が城の見物に訪れた夜、当主のレイル卿が甲冑室で殺されたのだ。しかも、容疑者は卿の愛娘だった！ フェル博士、Ｈ・Ｍ卿の前身といわれる犯罪学者、ジョン・ゴーント博士登場。
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「弓弦城殺人事件」です(・∀・)
今回からジョン・ディクスン・カーのもう一つの顔、カーター・ディクスンが登場です！
と、言っても「エラリー・クイーン」と「バーナビー・ロス」に比べちゃうと、あまり捻りがない感が否めませんが(^▽^;)
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テヤレインは友人のアンストラザー卿に連れられて、弓弦城という城に見学に招かれた。
弓弦城は15世紀以来の古い城だが、城主のレイル卿も同じくらい懐古主義な変人だった。しかも近頃は甲冑が歩き回るだの、籠手が盗まれるだの奇怪な出来事が続いていた。
その奇怪は当主レイル卿の絞殺体によって決定的になったが、容疑はなんと現場にいた卿の愛娘にかかり……！？
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というわけでカーター・ディクスン第1作目です。
カーター・ディクスンが親の探偵と言えばヘンリー・メリヴェール卿(H.M卿)ですが、
この時点ではまだH.M卿は出ず、代わりにジョン・ゴーントという犯罪学学者が登場します。
ジョン・ゴーントさんは先に出てきたアンリ・バンコランとギデオン・フェル博士をかけて2で割ったような感じの人で、
あまり印象に残らない、普通の人です(爆)
善良な市民(←ジェフ君のことです)を連れた悪魔的なアンリ・バンコランと豪快なビール飲みギデオン・フェル博士に先に出会うと余計にそう思います（笑）
しかしこのゴーントさんあってのギデオン・フェル博士とH.M卿と言いますから、彼の存在はやはり大切です。
さて、お話は。と言いますと、
あ。あまり怖くないわ←
城は15世紀以来の古城、幽霊は出る、甲冑が歩く、さらに城主は変人！
なのに怖くない。
これはディクスンカーの作風に慣れてしまったからなのか、それとも……
これならアンリ・バンコランの方が怖いわ。
あと「魔女の隠れ家」！ 怖さが客観的で、強制的に想像力が働きます(((( ;°Д°))))！
後ろを振り向けば、死神があなたの首めがけて鎌を振り上げまーす←
「弓弦城殺人事件」でした(･∀･)/
次はついにピーター卿にハッピー・ウェディング！！