すぐ近くにいる殺人鬼と、(一見)遠いところに行った探偵。
◇疑惑・アリババの呪文◇ -Suspiction,The Adventures Exploit of the Case of Ali Baba-
ドロシー・L・セイヤーズ 河野一郎 訳
伯母が生きている限り、ぼくは厭うべきこの土地からも、専横的な伯母からも、離れることはできないーーー。伯母とぼくの生命を賭けた虚々実々の闘いの行方は? <犯人の手記>というユニークなスタイルで完全犯罪の計画から遂行までを描く「伯母殺人事件」。その他にセイヤーズの短篇「疑惑」「アリババの呪文」を収録。
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セイヤーズ女史とピーター卿に会うべく、本書を借りたのに最初にお付き合いしたのはリチャード・ハル氏でした(^▽^;)な本書です。
でもピーター卿、お久しぶり!
「顔のない男」以来だから2週間ぶりですね! ←あまり久しぶり! でもなかった(笑)
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1.疑惑
(Suspiction)
……毒殺魔アンドルーズが巷を騒がせるこの頃。ママリー氏は偶然から自分の女中がそのアンドルーズなのではないかと言う疑惑を抱くが……
2.アリババの呪文
(The Adventures Exploit of the Case of Ali Baba)
……ピーター卿の遺言状が公開されたその日、ロジャースという男が大掛かりな窃盗組織の仲間入りを果たした。そしてーーー
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全2編!
「疑惑」は身近に殺人犯が潜んでいるかもしれないという恐怖と疑惑が渦巻く現実にありそうなシチュレーション。
なんか現代の小説にもありそうです(((゜д゜;)))
「アリババの呪文」はまさかのピーター卿の遺言状公開といういささかショッキングなオープニングから始まる「ビッグ4」的なお話。
「え、ちょっと待ってよ!」と目玉ポーン( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚しましたが、そうは問屋がおろさないのがピーター卿です!
でもあまりピーター卿らしくないな。と思いました。古典とか引用しないから(笑)
「疑惑」と「アリババの呪文」でした(・∀・)/
次回はジョン・ディクスン・カーのもう一つの顔、カーター・ディクスンが登場します(*^o^*)/~!