ジョン・ディクスン・カー No.5◇魔女の隠れ家◇ | 星よりも大きく、星よりも多くの本を収納する本棚

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9年間の海外古典ミステリ読破に終止符を打ちました。

これからは国内外の多々ジャンルに飛び込みます。




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当主は代々「魔女の隠れ家」で首を折られて死んでいくーーー先祖代々の因縁の前にギデオン・フェル博士が立ちはだかる!

 
 
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◇魔女の隠れ家◇ -Hag's Nook-
ジョン・ディクスン・カー 高見浩 訳
 
 
監獄の長官を務めたスタバース家には、当主が首の骨を折って死ぬという伝説があった。これを裏づけるように、25歳の誕生日の晩を習慣通り監獄の長官室で過ごしていた一族の嗣子が、人々が監視するなか怪死を遂げる。磊落なる辞書編纂家、フェル博士の記念すべき初登場作!
揺るぎない物語に巧みな伏線を埋めこんだカー初期の名作であり、青春の書とも言うべき瑞々しさに溢れた一遍。
 
 
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「魔女の隠れ家」です(・∀・)
ジョン・ディクスン・カーが生んだ名探偵の1人ギデオン・フェル博士の初登場作品にして、
父にこれは怖いと言わしめた作品でもあります。
 
 
ムードを盛り上げるために夜、だーれもいない1人っきりの家の中でクロンダイク・クーラー(ウィスキーをジンジャーエールとレモンジュースで割ったカクテル)を飲みながら読みました。
 
 
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米国人ランポール青年は恩師の友人であるギデオン・フェル博士を訪ねた。
ギデオン・フェル博士は水松荘に住むサンタクロースみたいな辞書編纂家。彼はチャターハム監獄の長官一族に伝わる奇妙な伝説を伝える。
 
 
長官を務めるスタバース家の当主は決まって首を折って死んでいくのだ。絞首台「魔女の隠れ家」のそばで。
 
 
スタバース家には25歳になるマーティン当主がある。しきたり通り彼は長官室に入り、ランポール青年とギデオン・フェル博士一行はそれを監視するが、それを嘲笑うかのようにマーティン当主は首を折って死亡した!
 
 
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というわけでギデオン・フェル博士初登場~
 
 
赤ら顔でどーんとたくましく、温厚な人柄はサンタクロース。好物はビール!
アンリ・バンコランとことごとく真逆な人物です。
特にアンリ・バンコランの悪魔的言動にビビりまくったわたしとしてはギデオン・フェル博士の温厚な人柄にホッとしました(苦笑)
 
 
ランポール青年はこれまたジェフ青年とことごとく似ている人物です。また女性といちゃkry……←
 
 
 
でも面白いことにランポール青年の一人称で話が進むわけじゃないんですよね。
わたしが知る限り、カー先生初の三人称視点小説です。
その分、客観的なので怖さぞわわっですが。
 
 
なんというか……長官室とか地下とか不気味な雰囲気がリアルで、
後ろを擦りむいたら表紙の骸骨が首を折ろうと待ち構えているんじゃないかと言う錯覚に陥りました。
怖いよー!
 
 
さらに読むときにクラシック音楽をかけていたのですが、それが雰囲気に合っていて怖さ倍増。シューマンの「トロイメライ」が不気味に聞こえることもそうないです。というか絶対にない。
ここでサン=サーンスの「死の舞踏」をかけたらさらにもってこいですね←
 
 
「魔女の隠れ家」でした(・∀・)/
次回はセイヤーズ女史……ではなく、久しぶりのあの人(*^o^*)/!!