2013年2月6日、第三回HONZ公開朝会が代官山蔦屋書店にて開催されました。今回の朝会はHONZ代表成毛眞さんの著書「面白い本」の発売記念朝会でした。HONZについてご存じのない方はこちら

成毛眞 著 面白い本 (岩波新書)


今朝の朝日新聞デジタルに、今回の朝会やHONZに関することが掲載されましたので興味がある方はこちら をどうぞ。

ちなみに僕もその日、遥々6時間かけてHONZの公開朝会に参加してみました。今回はそのときの様子を簡単にレポートしてみたいと思います。

朝会は午前7時にはじまります。氷雨がちらつくなか会場に到着すると、およそ40人の「物好きな」ギャラリーたちが集結していました。

今回の朝会ではインフルエンザや仕事の都合などで残念ながらHONZメンバーの欠席者が多いとのことでした。午前7時になり、とりあえずHONZ代表成毛さんがあいさつ。
「いつも風呂敷で本を持ってきて隠し持っている変な鈴木とかいうやつもいないし、なんかちょっとさみしいですけれども、東えりかが到着したらはじめたいとおもいます。」
どうやら、副代表の東さんが遅れているようだ。待つ間にわざわざ大阪からやってきた中野先生を紹介。
「大阪から中野先生も来られてます。このためだけに来るという・・・。よっぽど暇」
「中野先生が持ってこられたカバン、コレです。しかもほとんど中身は本」
中野先生は大阪大学大学院・生命機能研究科および医学系研究科の教授だそうで、HONZの公開朝会の前日はいつも東京に前泊まりするそうです。科学者の伝記が好きなようで、それに関する本も執筆されています。


しばらくHONZ副代表東さんを待っていると連絡が・・・
「15分迷ってます」
「それではですねぇ。東えりかは今日は来ないということではじめたいと思います。」
会場爆笑。そんな和気あいあいとした雰囲気のなか朝会がスタートしました。成毛さんがランダムにメンバーを指名し、その人から時計回りに新刊ノンフィクション本を3冊ずつ紹介していきます。ただし前の人と同じ本を紹介してはならないというルールがあります。メンバーは他のメンバーとカブらないように本を選んでこなければなりません。(選ぶというよりハンティングという言葉が当てはまるらしいですが)

今回の朝会で紹介された本は
に掲載されています。
これを見ると実に多種多様な分野の本が紹介されているのがわかります。アイスランドの経済の話、お菓子の歴史、ファッション関係、デッサン、ミジンコ、奇妙な建築物、幻の楽器ヴィォラ・アルタ、江戸の献立、ヨーロッパの装飾文様、中国人の裏ルール、正しいブスの褒め方、グローバル予測、ファミレスの本、ドイツの歴史、などなど。これらの本の紹介を聞き、早朝から脳のいろいろな部分が刺激されましたよ。きっとこういう異分野が脳内で繋がってくるとイノベーションが起こるんでしょうね。

ひと波乱あったのが村上さんが紹介した「ボディ&ソウル」のときです。
「痛いよこれは・・・」
とカブってしまった人(内藤さん)の声。この本は非常に高い本(4500円)のようで、これがカブるのはたしかに痛い。(でもギャラリーにとってはこれが見たかった)


ちなみに「ボディ&ソウル」は世にも珍しいボクシングの社会学の本です。しかも、本書の著者であり、貧困に関する研究をおこなっている社会学者ロイック・ヴァカンもボクサー。社会学者でボクサーってユニークすぎる。カブってしまった内藤さんは「なぜ猫は鏡を見ないか?―音楽と心の進化誌 」を代わりに紹介し、切り抜けていました。

その後、副代表東さんも合流。
HONZの副代表と代表の本紹介が連続して続きます。

東さんは「ドアの向こうのカルト」を強く推していました。

「5分の1しか読んでいないけどものすごく面白い」
と熱弁。相当なおススメ本のようです。この本は5年前まである宗教団体に囚われていた、天才プロデューサーの手記。精神やカルトに興味がある人は是非とのこと。
「・・・麻木さんに押し付けよう」と誰かの声が・・・

次に代表成毛さん。欲しい本をアマゾンのカゴに入れてから紹介。自由人だ。
まず「食糧の帝国」

「食糧を横軸に人類史を縦軸に・・・」
そんな感じの本らしい。食糧の視点で帝国の興亡を描く。
「エッセイでもなく歴史書でもない、アナル派的な感じでもない。でもエッセイでもない、ものすごく良い読み物ですね。」
と語る。この会場に来るまでに本書を少し読んだが、思わず引き込まれたらしい。
「見開き2ページぐらいで時空を超えて飛んで行って、まとまりがある・・・達者な本ですね。」
と買いたい気にさせる発言で1冊目の紹介を終えた。

2冊目は「路上の義経」

「日本演劇史の名著として残ると思います。」
ときっぱり。
「演劇や歌舞伎、能、を縦軸に、義経や差別民を横軸に・・・」
そんな感じの本らしい。(ちなみに最近縦軸横軸にはまっているそうだ)

最後に「小人が住む町」

こびとの住む街1


「この本は蔦屋さん売れます。」
と蔦屋書店の店員さんに呼び掛ける。
「もう売れてます。」
と店員さんが即座に対応。

ということで、全体的な印象として、とにかく笑が絶えない和気あいあいとした朝会でした。朝からみんな爆笑に次ぐ爆笑だった(ギャラリーも気が付くとHONZワールドに巻き込まれていた。)。これは朝のジョギングよりもよっぽど健康にいいだろう。と同時に、この精鋭メンバーの中でカブらないように本をハントするのは相当難しそうだなと思った。まさにその辺は心理戦であり、この点に関しては前評判通りだった。とにもかくにも6時間かけて見に行った甲斐はあったような気がする。HONZのみなさん、知的な朝をありがとう。

<追記>

HONZの本

ノンフィクションはこれを読め! - HONZが選んだ150冊


2012年10月までにHONZでレビューされた本から、これこそはというノンフィクションを150冊選んだもの。金を持っていかれないように気をつけろ。


大人げない大人になれ! (新潮文庫)


成功する人には大人げない人が多い。大人げない人には何かに熱中できる才能がある。そういえば僕の研究室の教授も大人げない。実験をやり出したら止まらない。メシを喰うことさえも忘れて日付が変わるまでぶっ続けだ。