人生ギリギリで注ぎ込む作品 | 想いが伝わる本を書くブログ

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武蔵野デジタル出版社長の牛田肇がモーモーするブログです♪

アーティスト・アートディレクターの
増田セバスチャンは、
きゃりーぱみゅぱみゅのミュージック
ビデオの美術を担当する。

世界から注目を集める“ジャパニーズ
kawaii”の旗手といわれる、
原宿カルチャーのカリスマ的存在。

セバスチャンは、美大を出ているわけ
でも、有名人の2世でもない。
アート界でも実績を認められていない
原宿でもキワモノ扱いだった。

生い立ちも、幼少期の重度の難聴、
両親の育児放棄、離婚、借金、
チーマー予備軍、演劇、そして
原宿のポップカルチャーに行き着く。

原宿には
「家庭での不自由と孤独が、
自由を尊ぶポップカルチャーに
結実する構造がある。

自分自身がこの世に存在しても良い
と許される“滞在許可証”を
得られるのではないか」
と感じるという。

セバスチャンの歩いてきた道は
日本でのアートの価値付けシステム
とは無縁である。
自身の個展をニューヨークで開催した

「ニューヨークのアート関係者は、
ストレートに受け止めてくれ
熱い反応があった。
この時、初めて、アートをやって
いいんだと思えた」

セバスチャンは、自分がアートを
生み出す環境を理解している。

「金をもらって安全なところにいて
ハッピーなんていうアーティストの
作るものなんて、誰も見たくない。

人生ギリギリで注ぎ込む作り手
じゃないと、追いかける魅力
ないでしょ?」

(アエラ 2015.8.31、現代の肖像、増田セバスチャン アーティスト・アートディレクター)